【26年10月更新】消費税率変更でレジはどう対応する?2027年「食料品減税」とスマートレジの選択肢
2026年2月の衆議院選挙をきっかけに議論が進んできた、飲食料品の消費税率引き下げ。9月15日には、2027年4月1日から2年間、飲食料品の税率を8%から1%に引き下げる内容を盛り込んだ大綱が閣議決定されました。10月5日には臨時国会が召集され、関連法案の提出・審議に向けた動きが進んでいます。
同じ9月15日には国税庁が特設サイトを開設し、税率の区分や値札の特例など、店舗運営に関わる具体的な取り扱いも公表しました。関連法案はまだ成立していませんが、実施予定の2027年4月までは約半年です。レジの対応可否や商品マスタ、値札など、制度の成立を待たずに確認できることもあります。
本記事では、今回の税率変更で店舗やレジにどのような対応が必要になるのか、今から確認しておきたいポイントと、スマートレジシステムという選択肢について、国税庁・中小企業庁などの公表資料をもとに解説します。
参考記事:
日経クロステック 2026年4月22日 非課税か0%か、異なる消費税「ゼロ化」 迫られる会計・POS改修
毎日新聞 2026年6月1日 消費減税、来年4月から開始へ 税率は1%軸 政府が調整
内閣官房内閣広報室 2026年7月30日 「飲食料品に係る消費税率の引下げ」及び「給付付き税額控除」についての会見
内閣官房 2026年8月5日「飲食料品に係る消費税率の引下げ」及び「給付付き税額控除」(政府の基本方針)
日本経済新聞 2026年10月5日 消費税国会が開会 野党対案は現金給付、10兆円ありきの論争へ
この記事のポイント
・政府は、2027年4月から2年間、飲食料品の消費税率を8%から1%に引き下げる方針
・10月5日に臨時国会が始まり、政府・与党は関連法案の早期成立を目指している。10月6日時点では法案は成立しておらず、1%への引き下げはまだ確定していない
・期間中は、飲食料品1%、新聞の定期購読など8%、酒類・店内飲食など10%と、複数の税率が併存する
・2027年1月1日より前に契約した定期便など、一部の取引は4月以降も8%が適用される
・値札の張り替えに対応するため、2027年2月1日〜5月31日は税込価格の表示に特例が設けられる
・経済産業省の調査では、据え置き型POSなどの1%対応には最大5〜6カ月程度かかる見込み
・2026年9月15日以降に導入・改修した対象のPOSレジなどは、「デジタル化・AI導入補助金」の事前着手制度を利用できる場合がある
2027年4月から、消費税はどう変わる?
国税庁が公表した資料によると、2027年4月1日から2029年3月31日までの2年間、飲食料品の消費税率を1%(国税0.78%+地方消費税0.22%)に引き下げる方針です。1%の対象となる飲食料品の範囲は、現在8%(軽減税率)が適用されている範囲と同じです。
| 税率 | 主な対象(2027年4月〜2029年3月) |
|---|---|
| 1% | 飲食料品(テイクアウト・出前・宅配を含む)※現在8%の対象となっている範囲と同じ |
| 8% | 週2回以上発行される新聞の定期購読、経過措置の対象となる定期便・通信販売(後述) |
| 10% | 酒類、外食(店内飲食)、ケータリング、医薬品・医薬部外品、日用品など |
お菓子とおもちゃのセットのように、食品と食品以外が一体になった「一体資産」は、現在の軽減税率と同じ基準で1%か10%かに分かれます。今どちらで扱っているかを確認しておけば、そのまま判断の目安にできます。
飲食店で特に影響が大きいのは、店内飲食(10%)とテイクアウト(1%)の差が、現在の2ポイントから9ポイントに広がる点です。会計時の打ち分けミスがこれまで以上に金額差につながるため、レジ操作のわかりやすさも大事なポイントです。
なお、2029年4月1日には飲食料品の税率を8%に戻す予定です。2027年4月の引き下げだけでなく、2年後の税率戻しにも対応する必要があります。
参考サイト:
国税庁・財務省「消費税率引下げ特設サイト」
国税庁「飲食料品に係る消費税率の引下げに関するQ&A」
2019年の軽減税率導入と何が違うのか
「軽減税率のときも大変だったけど、なんとかなった」という方も多いと思います。ただ、今回の変更は2019年と同じように考えない方がよさそうです。
2019年は、飲食料品などに8%、それ以外に10%を適用する複数税率への対応が始まりました。店舗では商品ごとの税率設定やレシート表示、飲食店では店内飲食とテイクアウトの打ち分けなど、レジを含めた対応が必要になりました。
今回は、現在8%の飲食料品を1%へ変更する方針です。さらに2年間の時限措置のため、2027年4月に1%へ変更したあと、2029年4月には8%へ戻します。
つまり、今回だけ対応して終わりではありません。今使っているレジが1%に対応できるかに加えて、2年後に8%へ戻すときはどうなるのか。改修や設定変更が発生するのかまで、あわせて見ておきたいところです。
今回の税率変更が「過去の増税とは別物」と言われる理由
消費税率はこれまで、2014年(5%→8%)と2019年(8%→10%)に変更されてきました。では、今回はなぜ「レジ対応が大変」と言われるのでしょうか。
なぜ「0%」ではなく「1%」になったの?
日本経済新聞(2026年4月)では、レジシステムメーカーの声として、税率の数字を変えるだけなら比較的対応しやすい一方、ゼロにするには改修に時間がかかり、2年後に元に戻す前提での設計も課題になると伝えています。
既存のPOSレジのなかには、税率をゼロにするケースを想定して設計されていないものもあります。税区分が「ほぼ確実に1つ増える」とも指摘されており(日経クロステック)、単純に数字を書き換えるだけでは済まないケースがあります。
2026年6月3日の社会保障国民会議実務者会議で経済産業省が示した調査では、0%対応の改修には「①調査(3カ月)②システム改修(3〜4カ月)③テスト(3〜4カ月)④店舗導入(1カ月)」の4ステップで最大約10〜12カ月かかるとされました。一方、1%であれば改修期間は最大5〜6カ月と、約半分に短縮できる見込みです。この点は、高市首相が2026年7月30日の会見で1%への引き下げを説明する際にも触れています。
経済産業省が示した最大5〜6カ月という期間は、据え置き型POS(専用機・PC型)を想定したものです。クラウド型POSには、提供メーカー側のソフトウェアアップデートで税率変更に対応できる製品もあり、店舗ごとに機器を改修する作業を減らせる場合があります。
対応方法はレジによって異なります。今使っているレジでは設定変更だけで済むのか、改修が発生するのか、店舗側でどのような作業が必要になるのか。まずはメーカーに聞いてみてください。
参考サイト:
日本経済新聞「食品消費減税『レジ改修に1年』なぜ『0%』は想定せず ポイント対応煩雑」
東京新聞「消費税0%は『想定外』だったお店のレジシステム 1%残せば準備期間の短縮可能」
内閣官房内閣広報室「『飲食料品に係る消費税率の引下げ』及び『給付付き税額控除』についての会見」
同じ食品でも、税率が変わるのはどんなとき?
国税庁のQ&Aでは、2027年4月1日以降の販売でも、次のような取引は8%のまま適用されるとしています(経過措置)。
- 定期供給契約: 2027年1月1日より前に契約し、4月1日より前に代金を受け取っている定期便(例:代金先払いで毎月届く食材の定期便など)
- 通信販売: 2027年1月1日より前に販売条件を示し、4月1日より前に申し込みを受けたもの(例:お中元などのカタログ販売)
どちらも、契約や販売条件の中で「4月以降は1%で販売する」と明記している場合などは1%になります。つまり、店頭では1%、ECや定期便の一部では8%と、同じ食品でも販売方法や契約時期によって税率が分かれる場合があります。
ネットショップや定期便を運営している店舗では、どの注文が8%のまま残るのかを洗い出し、店頭のレジだけでなく、ECや受注システム側でどう扱うのかも見ておきたいところです。
深夜営業の店舗では、税率を切り替える時刻にも注意が必要です。たとえば午前1時締めで前日分の売上として集計している場合、4月1日午前0時から1時までの販売を3月31日分として扱い、その時間帯を8%で処理できるケースがあります。
日付が変わった瞬間に一律で1%へ切り替えればよいとは限りません。普段の締め処理をどう扱うのか、レジメーカーと事前にすり合わせておきましょう。
参考サイト:
国税庁・財務省「消費税率引下げ特設サイト」
国税庁「飲食料品に係る消費税率の引下げに関するQ&A」
店舗が対応すべき3つのステップ
飲食料品の消費税率を1%に引き下げる関連法案は、10月6日時点ではまだ成立していません。一方で、国税庁からは対象範囲や経過措置、価格表示の特例など、店舗運営に関わる具体的な内容が公表されています。
税率が変われば、レジだけを変更すれば終わりではありません。商品マスタや値札、メニュー表、レシート、スタッフの会計操作など、普段の店舗運営にも影響します。
今の段階から準備できることを、3つに分けて見ていきます。
STEP 1:法令・会計対応(全店舗共通)
まずは、自店で扱っている商品や取引を見てみましょう。
飲食料品は1%、酒類や店内飲食は10%となる予定です。さらに、一部の定期便や通信販売には8%が残る経過措置もあります。同じ店舗のなかで、1%・8%・10%を扱うケースも出てきます。
商品数が多い店舗では、施行直前になって一つひとつ税率を見直すのは大変です。現在の商品マスタと照らし合わせながら、1%になる商品、10%のままの商品、経過措置で8%となる取引を分けておけば、レジ側でどこを変更するのかも見えてきます。
お菓子と玩具の詰め合わせのような「一体資産」を販売している場合は、現在どの税率で登録しているのかも見ておきます。
レシートや請求書も変わります。インボイス(適格請求書)では、税率ごとの対象金額や消費税額を記載します。1%・8%・10%の商品を一緒に会計したときに、それぞれの金額や税額を正しく表示できるかは、レジ側でも確認したいところです。
そして、店舗側の作業量が大きくなりやすいのが値札やメニュー表です。
今回の税率変更では、値札を一斉に張り替える負担を考慮し、税込価格の表示に特例が設けられる予定です。2027年2月1日から3月31日までは、4月以降の1%を反映した税込価格を先に表示できます。反対に、4月1日から5月31日までは、変更前の8%を反映した税込価格を引き続き表示できます。
実際の販売価格と異なる価格を表示するときは、お客様が迷わないよう店頭で案内します。商品数やメニュー数が多い店舗では、すべてを一晩で張り替えるのか、特例期間を使って段階的に切り替えるのか。自店の作業量に合わせて決めておくとよいでしょう。
参考サイト:国税庁・財務省「消費税率引下げ特設サイト」
STEP 2:レジ・システム改修
レジで見るべきなのは、「1%を設定できるか」だけではありません。
飲食店なら、店内飲食10%とテイクアウト1%を会計時に打ち分けられるか。小売店なら、1%の商品と10%の商品を一緒に購入したときに正しく計算できるか。さらに、レシートには税率ごとの金額や税額を正しく表示できるか。実際の会計まで含めて見ていきます。
定期便や通信販売を扱っている店舗では、経過措置で残る8%への対応も加わります。
今使っているレジでどこまで対応できるのかは、製品によって異なります。据え置き型POSなどで改修が発生する場合は、設定変更だけで済むのか、機器の改修が必要なのか、店舗での作業はあるのか。対応方法とスケジュールをメーカーや保守事業者に聞いてみてください。
2026年9月15日からは、消費税率変更への対応を目的とした対象製品の導入・改修について、補助金の交付決定を待たずに着手できる「事前着手制度」も始まっています。
今のレジで対応できるのであれば、そのまま使う方法もあります。改修に時間や費用がかかるのであれば、入れ替えた場合と比べてみる。2027年4月だけでなく、2029年4月に8%へ戻すときにもう一度改修が発生するのか、その際にも費用がかかるのかまで聞いておくと、比較しやすくなります。
参考サイト:
中小企業庁「デジタル化・AI導入補助金」
経済産業省「スマートレジシステムの普及に向けた取組をさらに加速させます」
STEP 3:トラブル・リスク管理
レジの設定が終わっても、準備完了ではありません。実際の会計で税率を選び間違えれば、そのまま会計ミスにつながります。
特に飲食店では、店内飲食は10%、テイクアウトは1%です。設定を変更したら、実際の商品を使ってテスト会計を行い、スタッフが迷わず操作できるかまで確かめておきたいところです。
お客様から「なぜこれは8%なの?」「持ち帰りと店内飲食で、なぜ税率が違うの?」と聞かれる場面も考えられます。店舗で扱う商品の税率や、よく聞かれそうな内容を簡単なQ&Aにまとめておけば、スタッフによって案内が変わるのを防げます。
経理面では、売上と仕入れで異なる税率が混在することで、消費税の申告や納税に影響が出る場合があります。自店の場合はどうなるのか、経理担当者や顧問税理士にも確認しておきます。
施行日当日の連絡先も決めておきましょう。
営業を始めたら税率が切り替わっていない。商品マスタの一部だけ税率が違う。レシートの表示がおかしい。こうしたトラブルが起きたときに、その場にいるスタッフだけで判断するのは避けたいところです。
店舗責任者へ連絡するのか、レジメーカーへ問い合わせるのか。誰に連絡し、誰が判断するのかまで決めておけば、施行日当日に問題が起きたときも現場が迷いません。
参考サイト:国税庁・財務省「消費税率引下げ特設サイト」
スマートレジシステムという選択肢
今回の税率変更を機に、選択肢のひとつとして注目されているのが「スマートレジシステム」です。
スマートレジシステムは、タブレットやスマートフォンなどの汎用端末を活用するPOSレジシステムです。売上情報や在庫情報、顧客情報などをクラウド上で管理できます。経済産業省でも、税率変更への対応策のひとつとしてスマートレジシステムが取り上げられています。
2026年4月30日には、赤澤経済産業大臣と越智政務官が東京・錦糸町の商店街でスマートレジシステムを体験。経済産業省は、消費税率の変更に比較的柔軟に対応できることや、中小企業の生産性向上につながることなどをメリットとして挙げています。
6月15日には、デジタル化・AI導入補助金でスマートレジシステムを導入する場合の加点措置が強化され、全国47都道府県のよろず支援拠点には特別相談窓口が設けられました。
2026年9月15日からは、消費税率変更に対応する対象製品の導入・改修について、補助金の交付決定を待たずに着手できる「事前着手制度」も始まっています。
今使っているレジを改修する場合と、スマートレジシステムへ入れ替える場合では、店舗で必要になる作業や費用も変わります。2027年4月の税率変更だけでなく、2029年4月に8%へ戻すときの対応まで含めて比べてみてください。
参考サイト:
経済産業省「スマートレジシステムの普及に向けた取組を強力に進めます」(2026年4月30日)
経済産業省「スマートレジシステムの普及に向けた取組をさらに加速させます」(2026年6月15日)
中小企業庁「変化の時代に対応できるスマートレジの導入支援(事前着手制度)」(2026年9月15日)
日本経済新聞「スマートレジの利便性確認、消費減税にらみ赤沢経産相 都内店舗視察」
なぜ今、政府が普及を推進しているのか
なぜ今、スマートレジが取り上げられているのか
今回の税率変更では、2027年4月に飲食料品の税率を1%へ変更し、2年後の2029年4月には8%へ戻す予定です。
レジにとっては、税率変更への対応が一度で終わりません。据え置き型POSでは、機種によって設定変更や改修が必要になる場合があります。一方、スマートレジシステムには、メーカー側のソフトウェアアップデートで税率変更に対応できる製品があります。
だからといって、税率変更のためだけにレジを入れ替える必要があるわけではありません。
今使っているレジで対応できるのであれば、そのまま使う方法もあります。改修が必要な場合は、2027年と2029年のそれぞれでどのような作業や費用が発生するのかをメーカーに聞いたうえで、スマートレジシステムへ入れ替えた場合と比べてみてください。
関連記事:スマートレジシステムとは?主要5社比較・補助金・経産省が普及推進する理由をまとめて解説
従来型レジとスマートレジシステム(タブレット型POSレジ)の違い
今回の税率変更では、2027年4月に1%へ変更したあと、2029年4月には8%へ戻す予定です。レジを比較するときは、「1%に対応できるか」だけではなく、2回の税率変更をどのように行うのかも見ておきたいところです。
従来型・据え置き型レジと、クラウドを活用するスマートレジシステムでは、税率変更への対応方法にも違いがあります。
| 比較項目 | 従来型・据え置き型レジ | スマートレジシステム (タブレット型POSレジ) |
|---|---|---|
| 税率変更への対応 | 機種によって設定変更や改修が発生 | ソフトウェアのアップデートで対応できる製品がある |
| 店舗での作業 | メーカーや保守事業者による作業が発生する場合がある | メーカー側でアップデートできる製品がある |
| 費用 | 改修内容や保守契約によって異なる | 契約内容や製品によって異なる |
| 2029年の税率戻し | 再度、設定変更や改修が発生する場合がある | ソフトウェアのアップデートで対応できる製品がある |
| 複数店舗の管理 | 機種・システムによって異なる | クラウド上で複数店舗を一元管理できる製品がある |
| 売上・在庫の確認 | 機種・システムによって異なる | クラウド上でリアルタイムに確認できる製品がある |
スマートレジシステムには、税率が変わったときに店舗の機器を改修するのではなく、ソフトウェア側のアップデートで対応できる製品があります。今回のように2027年と2029年の2回にわたって税率が変わる場合は、そのたびに店舗でどのような作業が発生するのかも違ってきます。
一方で、スマートレジシステムであれば必ず追加費用がかからない、従来型レジなら必ず改修が発生する、というわけではありません。
今使っているレジについては、2027年4月にどのような対応が必要なのか、店舗での作業や費用は発生するのか、2029年4月に8%へ戻すときはどうなるのか。ここまでメーカーに聞いておけば、これから必要になる準備も具体的になります。
いつから始まるのか?最新スケジュールの見通し
飲食料品の消費税率は、2027年4月1日から2年間、1%へ引き下げる予定です。2026年10月6日時点では関連法案は成立していませんが、10月5日に第222回臨時国会が開会し、政府・与党は早期成立を目指しています。
これまでに、対象となる飲食料品の範囲や経過措置、価格表示の特例なども示されています。9月15日からは、消費税率変更に対応するPOSレジの改修や対象製品の導入について、補助金の交付決定前でも着手できる「事前着手制度」が始まりました。
今後は国会で法案が審議され、成立すれば2027年4月1日の施行に向けて動くことになります。
店舗側も、すべてが決まるまで待つ必要はありません。商品マスタの整理や、現在使っているレジが1%に対応できるかなど、今の段階で分かるところから準備を始められます。
なお、政府は2027年度と2028年度に中・低所得者へ1%相当を給付し、飲食料品にかかる消費税の負担を「実質ゼロ」とする仕組みも法案に盛り込む方針です。これはレジに設定する税率そのものを0%にするという意味ではありません。
参考サイト:
首相官邸「第222回国会における高市内閣総理大臣所信表明演説」(2026年10月5日)
内閣官房内閣広報室「『飲食料品に係る消費税率の引下げ』及び『給付付き税額控除』についての会見」(2026年7月30日)
国税庁・財務省「消費税率引下げ特設サイト」
まとめ
飲食料品の消費税率は、2027年4月から2年間、1%へ引き下げる予定です。2026年10月6日時点では関連法案は成立していませんが、対象範囲や経過措置、価格表示の特例など、店舗の対応に関わる内容は具体的になってきています。
今回の税率変更は、レジに「1%」を設定して終わりではありません。商品マスタやレシート、値札・メニュー表の変更に加え、飲食店では店内飲食10%とテイクアウト1%を正しく打ち分ける必要があります。
さらに、2029年4月には8%へ戻る予定です。2027年にどのような対応が必要になるのかだけでなく、2年後にもう一度設定変更や改修が発生するのかまで見ておきたいところです。
今使っているレジで対応できるのであれば、そのまま使う方法もあります。改修が必要な場合は、対応にかかる期間や費用、店舗で必要になる作業、2029年の税率変更時の対応までメーカーに聞いておきましょう。
税率変更まで約半年あります。まずは自店の商品と現在使っているレジについて、どこに変更が必要になるのかを把握するところから始めてみてください。
関連記事:【2026年最新版】POSレジ補助金の対象制度一覧と申請時の注意点
よくある質問
-
Q
今使っているレジは、そのまま使えますか?
A
レジによって異なります。まずは、現在使っているレジが1%に対応できるかをメーカーに聞いてみてください。
あわせて、商品マスタやレシートの表示、飲食店であれば店内飲食10%とテイクアウト1%の打ち分けなど、普段の会計がどのように変わるのかも聞いておくとよいでしょう。
据え置き型POSでは改修が必要になる場合があります。一方、クラウド型POSには、メーカー側のソフトウェアアップデートで税率変更に対応できる製品もあります。
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Q
レジの入れ替えを考えるなら、もう動いた方がいいですか?
A
2027年4月の税率変更まで約半年あります。入れ替えを考えている場合は、今使っているレジを改修した場合の期間や費用と、新しいレジを導入した場合の期間や費用をそれぞれ把握しておくとよいでしょう。
2026年9月15日からは、消費税率変更に対応する対象製品の導入・改修について、補助金の交付決定前でも着手できる「事前着手制度」が始まっています。
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Q
スマートレジシステムなら、税率変更のたびに改修は必要ありませんか?
A
製品によって異なります。スマートレジシステムには、メーカー側のソフトウェアアップデートで税率変更に対応できる製品があります。
今回の税率変更は2027年4月だけでなく、2029年4月に8%へ戻す予定です。導入を検討する際は、今回と2年後のそれぞれで店舗側の作業や費用が発生するのかもメーカーに聞いておくとよいでしょう。
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Q
「実質ゼロ」になるなら、レジも0%に設定するのですか?
A
いいえ。政府が示している「実質ゼロ」は、中・低所得者に1%相当を給付することで負担を実質的にゼロにする考え方です。
レジに設定する飲食料品の税率は1%となる予定で、0%に設定するという意味ではありません。
-
Q
2029年に8%へ戻るときも、レジの対応が必要ですか?
A
レジによっては、再度設定変更や改修が必要になる場合があります。
今回の1%は2年間の予定で、2029年4月には8%へ戻ります。2027年4月の対応だけでなく、8%へ戻す際にどのような作業や費用が発生するのかも、あらかじめメーカーに聞いておくとよいでしょう。
参考記事
- 飲食料品に係る消費税率の引下げについて|国税庁
- 消費税の軽減税率制度について|国税庁
- 令和8年7月30日 高市内閣総理大臣記者会見|首相官邸
- 令和8年9月17日 高市内閣総理大臣記者会見|首相官邸
- 令和8年10月5日 所信表明演説|首相官邸
- 消費税率の引下げに伴う対応について|内閣官房
- スマートレジシステムの普及に向けた取組を強力に進めます|経済産業省・中小企業庁
- スマートレジシステムの普及に向けた取組をさらに加速させます|経済産業省・中小企業庁
- 変化の時代に対応できるスマートレジの導入(事前着手制度)|デジタル化・AI導入補助金2026
- デジタル化・AI導入補助金2026|公式サイト
- 食料品の消費税ゼロ、レジ改修に時間 「1%」案も浮上|日本経済新聞