~インバウンド効果は限定的、客数減少は全国共通の課題 客単価上昇で売上維持も、ディナー・週末依存の傾向が顕著に~
ポスタス株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:本田 興一、以下:ポスタス)は、2025年1月~12月のPOSデータを分析した「2025年飲食店売上動向レポート」を発表いたします。
2025年の飲食店売上は前年比101%とわずかな増加にとどまり、客数2%減を客単価4%増でカバーする構造が鮮明になりました。地域別では石川県(106.5%)、沖縄県(105.3%)が上位となる一方、東京都(100.9%)、京都府(99.0%)は伸び悩み、インバウンド効果は限定的であることが明らかになりました。
今後もPOS+(ポスタス)は、飲食店を取り巻く環境変化や実態に関する情報を積極的に発信し、支援策の検討と 提案を行うことで、当社のミッション“ともに創る、おもてなしの一歩先を”の実現を目指してまいります。

【調査結果サマリ】
■ 全体動向:わずか1%増、客数減を客単価上昇でカバー
- 売上前年比101%、ほぼ横ばい
- 客数前年比98%(2%減)
- 客単価前年比104%(4%増)
- 客数減少を客単価上昇で補う構造が常態化
■ 業種別:全17業種で客数減少
- 成長トップ:イタリア料理店105%、ステーキ103%、持ち帰り103%
- 苦戦ワースト:韓国料理店94%、寿司屋98%、お好み焼き・バー・焼肉100%
- 全17業種で客数が前年割れ、客単価上昇による売上維持が主要な戦略
■ 地域別:地方健闘、大都市圏は伸び悩み
- トップ:石川県前年比106.5%、沖縄県105.3%、長野県104.7%
- 主要都市の苦戦:東京都100.9%(25位)、大阪府101.3%(21位)
- 京都府は99.0%でマイナス成長、インバウンド効果は限定的
- ワースト:新潟県94.8%、山形県96.5%、大分県97.3%
■ キャッシュレス化:緩やかに上昇
- 年間平均53.1%(1月50.2%→10月55.3%→12月53.9%)
- クレジットカード41.7%が主流、QRコード決済は8.3%で停滞
- 現金決済が依然46.9%を占め、完全キャッシュレス化は遠い
■ 曜日・時間帯:極端な偏り
- 金土日の3日間で売上の53.0%、週の後半に集中
- ディナータイムで売上の60.6%、昼夜の格差大
- ランチタイムで客数37.6%も売上24.5%、薄利多売の構造
- 平日の客単価(3,064円)が週末(2,976円)より高い
【目次】
- 集計1:全国飲食店 売上前年対比、客数前年対比、客単価前年対比
- 集計2:全国飲食店 ジャンル別 売上前年対比、客数前年対比、客単価前年対比
- 集計3:全国飲食店 都道府県別 売上前年対比、客数前年対比、客単価前年対比
- 集計4:全国飲食店 キャッシュレス決済方法比率、現金・キャッシュレス決済比率(内訳)
- 集計5:全国飲食店 曜日・時間帯別 売上、客数、客単価比率
【集計1概要】
集計内容:全国飲食店 売上前年対比、客数前年対比、客単価前年対比
集計対象:「POS+」のPOSレジを導入している飲食店
集計期間: <2024年売上>2024年1月1日~2024年12月31日
<2025年売上>2025年1月1日~2025年12月31日
集計手法: POSデータから該当期間の売上データを抽出して集計
【集計1サマリ】
全国売上・客数の動向は成長鈍化、値上げ依存が鮮明に
- 2025年の飲食店売上は前年比101%とわずかな増加にとどまった。
- 客数は前年比98%(2%減)、客単価は前年比104%(4%増)となり、客単価上昇により売上減を回避する構造が定着。
- 市場全体が「成長」から「現状維持」の局面に移行しつつあることが示唆される。
| 【データ】 売上前年比:101% 客数前年比:98%(2%減) 客単価前年比:104%(4%増) |
【集計2概要】
集計内容:全国飲食店 都道府県別・ジャンル別 売上前年対比、客数前年対比、客単価前年対比
集計対象:POS+のPOSレジを導入している飲食店の中で、以下の5業種・25ジャンルに分類される店舗
・「食事系」 :カレー、そば・うどん、ラーメン、食堂・定食、レストラン
・「軽食」 :カフェ・喫茶、ハンバーガー
・「専門料理」:焼肉、韓国料理、寿司、お好み焼き、鉄板料理、ステーキ・ハンバーグ、フランス料理、
中華料理、海鮮料理、アジア・エスニック、イタリア料理、日本食、しゃぶしゃぶ、その他西洋料理、沖縄料理
・「居酒屋」 :和風居酒屋、洋風居酒屋
・「その他」 :バー
集計期間: <2024年売上>2024年1月1日~2024年12月31日
<2025年売上>2025年1月1日~2025年12月31日
集計手法: POSデータから該当期間の売上データを抽出して集計
【集計2サマリ】
全ジャンル別では全ジャンルで客数減少、客単価上昇による売上維持
- 17業種中14業種が前年比100%以上を維持したものの、成長率は101~105%と限定的。
- 全17業種で客数が前年割れとなり、客単価上昇による売上維持が主要な戦略となっている。
| 【成長トップ5】 1. イタリア料理店:105%(客単価104%) 2. ステーキ・ハンバーグ店:103%(客単価107%) 3. 持ち帰り販売:103%(客単価107%) 4. カフェ・喫茶店:103%(客単価105%) 5. 中華料理店:102%(客単価101%) |
| 【苦戦ワースト3】 1. 韓国料理店:94%(客数91%) 2. 寿司屋:98%(客数93%) 3. お好み焼き屋・バー・焼肉:100%(横ばい) |

【集計3概要】
集計内容:全国飲食店 都道府県別 売上前年対比、客数前年対比、客単価前年対比
集計対象:「POS+」のPOSレジを導入している飲食店で都道府県別に分類される店舗
集計期間: <2024年売上>2024年1月1日~2024年12月31日
<2025年売上>2025年1月1日~2025年12月31日
集計手法: POSデータから該当期間の売上データを抽出して集計
【集計3サマリ】
地域別では、地方が健闘、インバウンド効果は限定的
- 都道府県別では、石川県(106.5%)が唯一106%超を記録。沖縄県(105.3%)、長野県(104.7%)が続く。
- 石川県の好調は北陸新幹線延長効果や能登半島地震からの復興需要、沖縄県は観光需要の高単価化が寄与したと考えられる。
- インバウンド需要の中心地と想定された東京都は100.9%(25位)、京都府は99.0%(43位)と-成長となり、インバウンド効果は限定的であることが推測される。
| 【都道府県別トップ10】 1. 石川県:106.5% 2. 沖縄県:105.3% 3. 長野県104.7% 4. 高知県:104.3% 5. 富山県:103.8% 6. 香川県:103.7% 7. 佐賀県:103.2% 8. 埼玉県:103.1% 9. 愛媛県:102.9% 10. 島根県:102.7% |
| 【主要都市】 ・ 東京都:100.9%(25位) ・ 大阪府:101.3%(21位) ・ 京都府:99.0%(43位)← マイナス成長 ・ 愛知県:100.9%(24位) ・ 福岡県:101.5%(18位) |
| 【ワースト3】 1. 新潟県:94.8% 2. 山形県:96.5% 3. 大分県:97.3% |

【集計4概要】
集計内容:全国飲食店 キャッシュレス決済方法比率、現金・キャッシュレス決済比率(内訳)
集計対象:「POS+」のPOSレジを導入している飲食店
集計期間: <2024年売上>2024年1月1日~2024年12月31日
<2025年売上>2025年1月1日~2025年12月31日
集計手法: POSデータから該当期間の売上データを抽出して集計
【集計4サマリ】
キャッシュレス決済は、緩やかに上昇。現金利用は根強くの残る
- 2025年のキャッシュレス決済比率は年間平均53.1%となり、1月の50.2%から10月の55.3%まで上昇。但し、12月は53.9%に低下し、年末の現金需要が確認される。
- 決済手段別では、クレジットカード(41.7%)が主流で、コード決済は8.3%と停滞。現金決済が以前46.9%を占め、飲食店利用者の中には、まだまだ現金利用のニーズは高い。
| 【年間平均】 ・ クレジットカード:41.7% ・ QRコード決済:8.3% ・ 電子マネー:2.6% ・ 現金:46.9% |
| 【月別推移の特徴】 ・ 1月:キャッシュレス50.2%(年初) ・ 10月:キャッシュレス55.3%(ピーク) ・ 12月:キャッシュレス53.9%(年末の現金回帰) クレジットカード:39.2%(1月)→ 43.6%(10月)→ 43.2%(12月) コード決済:8.0%(1月)→ 8.9%(8月ピーク)→ 7.8%(12月) |

【集計5概要】
集計内容:全国飲食店 曜日・時間帯別 売上、客数、客単価比率
集計対象:「POS+」のPOSレジを導入している飲食店
集計期間: <2024年売上>2024年1月1日~2024年12月31日
<2025年売上>2025年1月1日~2025年12月31日
集計手法: POSデータから該当期間の売上データを抽出して集計
【集計5サマリ】
曜日・時間帯別では、金土日・ディナー集中の構造が浮き彫りに
- 金土日の3日間で売上の53.0%を占め、週の後半への極端な集中が確認された。
- 平日の客単価(3,064円)が週末(2,976円)より高く、ビジネス利用が平日を押し上げていることが推測される。
- ディナータイムが売上の60.6%を占め、1時間帯で6割超という極端な偏りが見られる
- ランチタイムは客数の構成比37.6%と最多ながら、客単価が低く売上貢献は24.5%にとどまる「薄利多売」構造となる。
| 【金土日別売上構成と客単価】 ・ 土曜日:20.2%(客単価3,150円)← 売上最大 ・ 金曜日:17.4%(客単価3,321円)← 客単価最高 ・ 日曜日:15.4%(客単価2,802円) |


| 【時間帯別売上構成と客単価】 ・ ディナー:60.6%(客単価3,782円、客数46.5%)← 圧倒的 ・ ランチ:24.5%(客単価1,890円、客数37.6%) ・ アイドル:9.0%(客単価2,818円、客数9.3%) ・ モーニング:3.1%(客単価2,114円、客数4.3%) ・ 深夜:2.8%(客単価3,633円、客数2.2%) |


【考察】
2025年の飲食店市場は「量的拡大」から「質的向上」へと転換期を迎えました。客数減少という環境下で、客単価向上により売上を維持する構造が定着しています。追加注文や高付加価値サービスの提供などによる客単価の向上が今後の飲食店運営で重視されます。
地域別では、インバウンド集中型から、地方分散型への移行が見受けられました。石川・沖縄・長野など地方の健闘は、地域独自の魅力や体験価値を重視する利用者が増えていることを示しており、各地域の独自性を活かした戦略が今後の鍵となります。
曜日・時間帯別では、金土日とディナーへの需要集中が確認された一方で、平日ランチやアイドルタイムという未開拓の時間帯に大きな可能性が残されています。これらの時間帯の活性化は、売上の安定化と収益性向上の両面で、業界全体の成長余地を広げる重要な施策となります。
■ポスタス株式会社について< https://www.postas.co.jp/ >
ポスタス株式会社は、2013年5月にサービス提供を開始し、飲食業、小売業、理美容業、クリニック業の各業界に特化したクラウド型モバイルPOSレジ「POS+(ポスタス)」を中心に、店舗運営の効率化ときめ細やかなおもてなしを両立する包括的なソリューションを提供しています。POSレジに加え、セルフレジ/券売機、オーダーシステム、多店舗管理システムなど、業務の自動化・省力化から顧客体験の向上まで一気通貫でサポートしています。
当社は「ともに創る、おもてなしの一歩先を」をミッションとし、深刻な日本の労働力不足に対し、テクノロジーの力で店舗運営の効率化を実現し、現場のスタッフが人にしかできないきめ細やかな接客やサービスに集中できる環境を創出します。お客様とともに、日本のおもてなし文化を守り、さらに進化させていくことを目指しています。