全卓にレモンサワーサーバーを完備した「0秒レモンサワー」で話題の「仙台ホルモン焼肉酒場 ときわ亭」。2021年1月に1号店(横浜西口店)をオープン以来、約1年で11店舗を展開し、コロナ禍の中、好調を維持しています。運営するGOSSO株式会社の営業本部ディビジョンマネージャー 國吉 俊平氏に、ブランドのコンセプト、POS+ の活用についてお話を伺いました。
〝ストレスフリー〟とメニュー誘導が可能な TTO(テーブル・トップ・オーダー)を導入。
――「0秒レモンサワー」がメディアでも紹介されるなど、話題を集めていますが。
國吉:はい、当社の新ブランドである「ときわ亭」は、地域で一番、〝ストレスフリー〟の焼肉エンターテイメント酒場がテーマです。
ストレスフリーというのは、まず「0秒レモンサワー」。各テーブルに卓上サーバーを設置して、お客様ご自身で注いで、すぐに飲める。スタッフを呼んで、注文して、というストレスがない。しかも、楽しい。
そして、もうひとつは「仙台ホルモン」。臭みが少ない豚ホルモンで、ホルモンが苦手な方でも、ほんとに美味しく召し上がっていただけます。もともと「ときわ亭」は、仙台で40店舗を展開する仙台ホルモンの人気店なのですが、それを当社が関東でも広めていきたいと、「0秒レモンサワー」と合わせてメインで打ち出しています。
――現在、店舗数は?
國吉:直営とFC合わせて現在(2021年1月)は11店舗。渋谷や新宿など都心部が中心です。ですからお客様も、20台前半の若い方が多いですね。当社では、このブランドを2021年の成長戦略の中核と位置付けています。今後、年間24店舗のペースを目標に拡大していきたいと考えています。
――その重要なブランドでPOS+ を導入していただいた経緯を教えてください。
國吉:はい、ブランドスタートにあたって、ストレスフリーというコンセプトを体現するために、TTO、お客様がスタッフを呼ばなくてもテーブルから注文できるオーダーシステムを導入したいと考えていました。
お客様にどのような体験価値を提供できるのかと考えたら、やっぱりお客様は楽しく飲んで、楽しく喋って過ごしたいですよね。そのためには、「すいません!」とスタッフを呼んだり注文したりする時間さえ、できればないほうがいい。少しでも楽しい時間を過ごしていただきたいわけです。
――それでTTOを検討されたわけですね。
國吉:お客様が直接オーダーできるシステムというと、スマートフォンを利用したモバイルオーダーシステムもありますが、これだとメニューを誘導するのが難しい。お店の売りとして、今、こういうメニューを注文してもらいたい、そうしたらときわ亭を最高に楽しんでもらえるのに、という訴求がしたいのだけど、それができない。そう考えると、タブレットのTTOのほうが構成もいろいろ変えられるし、ビジュアル的にもアピールしやすい。ということで、TTO でいこうということになりました。
で、その中で何社か説明を伺い、実際にデモ機を触ってみたりする中で、まず1号店ではPOS+ を採用しようと。私たちの目指している世界観、未来というものを考えたときに、POS+ ならいけそうだ、と判断したのです。
iPad、アンドロイド端末など使い慣れたデバイス、 直感的操作感で、スタッフの負担も軽減。
――1号店は直営ですが、FC展開を考えると、また違った判断基準もあると思いますが。
國吉:そうですね、FCオーナー様にとって、やはりイニシャルコストは重要です。正直、初期投資としてはちょっと高いのでは、と悩んだところはあるのですが、POS+ にはそれ以上の価値があると、直営店でのテストも含めて、判断しました。
また、信頼性という意味で、会社の規模感というのもポイントでした。POS+ さんは、大手のチェーン店が多数導入しているということも、FCオーナー様に安心していただける要因のひとつになっています。
――「それ以上の価値」について具体的に教えてください。
國吉:それは先ほど申しました通り、メニュー誘導。それとスタッフの負担の軽減ですね。
メニュー誘導については、レイアウトがかなりカスタマイズ自由なので、実際にいろいろな居酒屋さんのメニューを見て参考にしながら、試行錯誤して作り上げてきました。今はかなり完成に近い状態で、基本のベースラインが出来上がっているので、その中で毎月季節のメニューを変えて訴求したりとか、臨機応変にできていると思います。
――スタッフの負担軽減は?
國吉:やはり現場の操作感。基本的にiPadを使用しているので、今の若いスタッフはすごく慣れているんですよ。タブレットで直感的に操作できる、というのもPOS+ のいいところですね。OESのほうも、アンドロイドの端末を使っていて片手で操作ができる。これも若いスタッフ、すごく速いんですよ、打つのが(笑)。
システム的な部分でいえば、レジクローズのやり方とか、すべての操作が直感的にポンポンできて、スピード感があるので助かりますね。
――現場の声はいかがですか?
國吉:既存店で他社のハンディシステムを使っているスタッフがヘルプで来ているのですが、かなり楽だと言っていました。私も実際に現場でやってみて、片手で操作できるのはかなりやりやすいですね。
人件費を抑えながら、スタッフにしわ寄せをいかせない。 でなければ、大規模なチェーン展開はできない。
――1年、運営してみていかがですか?
國吉:POS+ を導入した理由のひとつに、実は省人化という課題がありました。たとえば、今まで10人でやっていたことを、9人でできるような仕組みとして、TTOを考えていたのです。
実際、細かい数字は公表できませんが、人件費が約5%の削減は達成していると思います。
省人化というのは、いくら数字で達成しても、スタッフに負担がいってしまったら意味がありません。どちらが先ということはないのですが、スタッフも当然、ストレスフリーで楽しく働いていないと、お客様のストレスフリーなんて実現できない。お客さんのストレスフリーを叶えようとして、誰かがしわ寄せを受けていたら、必ずそれは負の財産として残ってどこかに出てしまう。その積み重ねが、地域に愛されるお店になれるか、なれないか、の差になっていく。そう考えると、全員がうまくいく状態をできるだけキープしないと、100店舗、200店舗やっていけないと思います。
そういう意味で、今は予約がほぼ取れないくらいご好評をいただいています。ウェブなどの宣伝の積極的に行っていない中で考えると、とてもうまくいっているんだろうなと思います。
――チェーンでのデータの活用などはどうでしょう?
國吉:この1年でいろいろ試行錯誤して、緊急事態宣言など困難な時期もあったりした中で、数字がだいたい見えてきたところです。POS+ のデータは、全体を把握するためにも、非常に活用できていると思います。今は、データを収集して、仮説を立てて、アクションを起こしていく。そういう意味では、順調に蓄積できていると思います。今後、その結果をFC様に還元していく、というスタイルになるでしょう。
――最後に國吉さん個人の目標は?
國吉:1号店オープンに携わることができて、私自身「ときわ亭愛」を人一倍持っていると思います(笑)。今後、FC店が増えていくと、直営店には研修の方がたくさんくると思いますので、ストレスフリー、笑顔が溢れる焼肉酒場という、ときわ亭がめざすマインドを忘れずにスーパーバイジングできる実力を磨いていきたいですね。
――貴重なお話、ありがとうございました。