業務効率化と売上アップを支援するクラウドPOSレジ「ポスタス」

市役所が最新オールインワン決済端末の導入でキャッシュレス決済2倍に

福岡市 中央区市民課 (天神証明サービスコーナー)

福岡市中央区市民課 天神証明サービスコーナー

人口増加が続き2021年10月で約162万人の福岡市において、住民票の写しや印鑑証明などの証明書発行を受け付ける市民課。
出先機関のひとつ「天神証明サービスコーナー」は休日や夜間でも利用できる。POS+が導入された後、同サービスコーナーでもキャッシュレス決済の割合が倍ちかくになった。

導入前の課題
  • POSレジと連動しない決済端末は二度打ちが必要で、誤入力の要因になっていた
  • キャッシュレス決済の割合が、全体の3%程度に留まっていた
  • クラウド型システムでなかったため、本庁で他拠点のデータを見ることができなかった
導入効果
  • stera terminalの導入で、計30種類の決済に対応。二度打ちも不要で会計ミスが低減
  • キャッシュレス決済の種類が増えたことで、キャッシュレス決済の割合が倍以上の8%に
  • クラウド型システムにより、本庁で他拠点のデータをリアルタイムで確認が可能になった

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総務省が発表した「第21回国勢調査」によると、政令指定都市トップの人口増加率が続く福岡市。2015年から年々増加を続け、2021年10月現在では約162万人を抱える。
住民票の写しや印鑑証明といった証明書発行を受け付ける市民課では、市内7区役所や出先機関などでの発行業務が年間を通じて100万件以上にもなる。

人口増加が続き、2021年10月で約162万人の福岡市は、行政手続きのオンライン化などデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しています。

その一環として、公共施設でのキャッシュレス決済の拡大を図っており、市民課と課税課の窓口における証明書発行の手数料の支払い用に、次世代決済プラットフォームsteraのオールインワン端末stera terminalにPOS+(ポスタス)のPOSレジアプリを搭載したシステムを導入されました。

その経緯と導入後の変化について、市民課における状況を中心に、証明書の申請受付・発行のルール作りを担当する福岡市市民局総務部区政課の岡豊指導係長にお話を伺いました。

7区役所と出先機関等で証明書発行は年間100万件以上

――福岡市さんが今回導入したPOS+は、市民の皆さんが区役所の市民課窓口や課税課窓口での証明書発行に伴う支払いの際に利用されるとのことですね。

まずは、証明書発行は普段どのくらいの件数があるものでしょうか?

市民課、課税課で扱う証明書は多岐に渡ります。中でも市民課では住民票の写し、印鑑証明、戸籍謄本が多いですね。課税課では納税証明、所得証明などです。

市民課の場合は、東区、博多区、中央区、南区、城南区、早良区、西区の7区役所と2つの出張所、また、天神や博多駅など交通結節点にある3つの証明サービスコーナーなどで受け付けています。

発行件数は、2021年9月分だけで9万2,466件です。これらは現金払いとキャッシュレスの合計でして、金額にすると3,000万円を超えますね。

――そんなに件数が多いのですか?

実は9月は少ない方で、引越シーズンの3月や4月は、9月の1.5倍ほどです。年間では100万件以上になります。

ちなみに、福岡市役所本庁舎1階にある天神証明サービスコーナーは9月のひと月で5,411件でした。

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stera terminalとPOS+の導入で、決済端末の二度打ちが不要に

――1日あたりを考えても大変な数になりますね。POS+導入前の窓口のレジはどういう状況でしたか?

福岡市が2010年から公共施設に交通系ICカードのキャッシュレス決済を導入したのに合わせて、クラウド型ではありませんが当時からPOSレジを使っていました。その後、2020年からQRコード決済も導入しました。

ですから、ICカードの読み取り機のほかにQRコードの読み取り機もありました。

ICカードの読み取り機はレジと連動していたのですが、QRコードの方は連動していなかったので、金額の二度打ちが発生していたのです。

1日あたりの対応件数も多いことから、誤入力の要因にもなっていました。

――そういった中、POSレジを新しくご検討されるタイミングがあったのですね。

福岡市は行政手続きのオンライン化やDXの取り組みを積極的に推進していますが、その一環で、公共施設でのキャッシュレス決済を拡大しようという方針がありました。

そのタイミングで、それまで利用していたPOSレジのリース期間も終了することになっていましたので、新しいレジを検討することになったのです。

――ご検討の結果、次世代決済プラットフォームsteraのオールインワン端末stera terminalにPOSレジアプリのPOS+を搭載した今回のシステムを選んでいただきました。

決め手となったのはどんなところですか?

窓口での実際の業務を考えたときに、職員が操作する上で機器を触った時の直感的なものだとか表示画面の展開など、今まで使っていたPOSレジと近いものがいいのではという意見がありました。

5社が参加したコンペで、各社色々なレジを提案してくださったのですが、その中でPOS+が1番シンプルで分かりやすいものでした。また、窓口の職員から「読み取り機がいくつも並ぶのは分かりづらい」という声があったのですが、決済端末のstera terminalは1台でクレジットカードや電子マネー、QRコードまで対応できますからね。

研修や保守の体制もしっかりされていたので、そこも評価の1つになったと思います。

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導入後にキャッシュレス決済が倍以上に拡大

――21年9月から導入していただきました。

はい。設置場所は7区役所の市民課と課税課、2カ所の出張所、市役所別館、3カ所の証明サービスコーナーの各窓口です。各区役所の市民課窓口にのみ2台ずつ置いていますので、全部で20カ所・27台になります。

――導入後に印象的な変化などあれば教えて下さい。

キャッシュレス決済の割合が急増しました。市民課窓口分でいうと、20年度は全体で3.6%ほどでしたが、POS+を導入した9月は7.9%、10月は8.4%に上がりました。

天神証明サービスコーナーに限れば、ターミナルが集中する天神という場所柄、以前から交通系ICカードでのキャッシュレス決済が見られ、割合も他より少し高かったのですが、それでも9.7%が、10月は、17.2%になるという増加ぶりです。

――いずれも倍ちかくになっていますね。どういった理由がありそうですか?

今回のPOSレジの切り替えに伴って、利用できるキャッシュレス決済の種類が11種類から約30種類に増えました。

それが大きいと思います。私も、市民の皆さんから「この銘柄も使えるようになったんですね」とよく声を掛けられますよ。

レジの横に、利用可能なキャッシュレス決済のロゴを並べて表示していますが、皆さんはそれをご覧になって、自分が普段利用している決済も使えることにお気づきになるようですね。

いずれにしても、キャッシュレスへの期待というか、ニーズが広がっているのだと思います。

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――今後のPOS+へのご要望など聞かせてください。

現場からは、職員が操作する表示画面を住民票の決済なら青、戸籍なら赤といった具合に色分けしてほしいという声がありました。

また、POS+は元々が飲食店向けや小売店向けに開発されたものだと承知の上で、あえて申し上げると、我々としては、自治体向けに仕様が変わっていくとありがたいです。

例えば、POS+では、決済完了までにお客様の性別や年代を入力する段階があります。

民間事業者さんだと、来店客の属性やそのデータを追うことは非常に大事なことだと思いますが、我々としては、そういった部分は申請書類で把握できますから、POSレジでは把握しなくてもいいものでもあるのです。

なぜこういうことを申し上げるかというと、実は、福岡市がPOSレジのリニューアルでキャッシュレス決済を拡大したことについて、他の自治体さんから問い合わせが多く来ているんですよ。

――どういった内容でしょうか?

決済のアプリ、システムについて「使い勝手はどうですか?」といったものです。

九州の自治体を中心に東北や北海道からもありました。中にはこれからキャッシュレス導入を検討するというところもありましたね。

それだけ、どこの自治体もキャッシュレスに関心を持っているのでしょうね。

――最後に、行政機関での今後のレジ業務について期待感などありますか?

あくまで、うわさ段階ですけれども、自治体によってはセルフレジの導入を検討し始めているところもあるように聞いています。いずれにしても、あと4、5年もすれば今よりも決済の在り方も変わっているでしょうから、より使いやすいシステムが生まれていることを期待しています。

――本日はありがとうございました。

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