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2020.10.05
店舗管理

在庫管理の目的と重要性~在庫管理の問題点と解決方法を説明

在庫管理は経営において大きな意味を持つ業務です。在庫管理が適切になされていない状況下では、余剰在庫によりコストが過剰になってしまったり、逆に在庫が大きく不足して顧客に迷惑をかけてしまったりするリスクが発生してしまいます。

本記事では、在庫管理の目的と重要性、在庫管理における課題解決方法について紹介します。

在庫管理とは

在庫管理は、顧客に商品をスムーズに提供し、コストを削減して売上を伸ばすために必要な業務です。在庫管理を行うことで、自社の資産やコストを可視化するとともに、高い顧客満足度を持続させる効果が期待できます。

なお、業種によって管理する在庫の対象に違いがあるため、在庫管理を行う目的は業種によって異なります。

同じ製品を大量に納品する製造業で管理する在庫は原材料・部品、仕掛品、完成品の3種類にわかれます。仕入れた原材料からどれくらいの製品を作れるのか、製造中の製品がどのくらいあるのか、完成した製品がいくつあり、いつ納品できるのかといったことを把握するために、それぞれ種類ごとの在庫管理が必要です。

小売業では、顧客に販売するために仕入れた商品そのものが在庫です。顧客のニーズに応じるために商品をどれだけ仕入れればよいのか、売れずに残ってしまった在庫をどれだけ抱えているのかなど、商品の入出荷を適切な状態にして売り上げを伸ばす戦略にデータ化を用いることもあります。

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在庫管理の目的

在庫管理の目的

在庫管理を行う目的は、主に次の3つです。

  • 商品をスムーズに提供する
  • 適切な商品数を保つ
  • キャッシュフローを増やす

顧客に商品をスムーズに提供するためには、在庫切れを起こさないことが不可欠です。また、適切な商品数を保ち、顧客のニーズに応え続けることができれば、仕入れコストの適正化と売り上げ増を同時に実現でき、結果としてキャッシュフローが増えていきます。

商品をスムーズに提供する

今どのくらいの在庫を抱えているのかを把握することで、足りないものは発注し、余っていて定価で売るのが難しいものは価格を下げて販売することを検討するなど、適切な対応を行えるようになります。

また、買いたい顧客がいるのに商品が足りずに販売できない、といった事態を回避することは、顧客満足度の維持に貢献します。

適切な商品数を保つ

適切な商品数を保つことで、余剰在庫による倉庫の圧迫を防げ、在庫から必要な商品を探し出す時間や手間も省けます。適切な商品数を保つためにも在庫管理を行い、現状を把握してから発注を行うと業務がスムーズになります。

キャッシュフローを増やす

ゆとりのある経営には、ゆとりのあるキャッシュフローが不可欠です。いくら在庫(資産)を持っていても、手元に使える現金がなければ、黒字でも倒産してしまうこともありえます。

キャッシュフローを増やすためには、コストを下げて売り上げを伸ばさなければなりません。小売業においては、在庫は資産でもありコストでもあります。売上の規模とニーズにそぐわない入荷で「在庫 = 資産 = コスト」を増やしてしまうと、途端に現金不足に陥る危険性もあります。

在庫管理で適切な在庫量を把握することが、キャッシュフローの増加につながるのです。

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在庫管理の重要性

上記の通り、在庫管理は、顧客満足度の維持・向上やコスト管理、キャッシュフローの増加に大きく寄与します。売上を最大限に伸ばし、経営状況を改善していくには、在庫管理を実施して社内全体で必要な在庫数を把握することが欠かせません。

また、適切な在庫管理を行わなければ経営者と従業員の間で情報を共有できず、仕入れや販売に関する意思の疎通ができなくなる、どんぶり勘定となって経営状況が悪化してしまうといった危険性もあります。

在庫管理の問題点と解決策

在庫管理の問題点と解決策

在庫管理業務は効率的な経営に必須である反面、地道で手間がかかり、ミスが起きやすい業務でもあります。正確な在庫管理を常に実行するには、次のような問題点を克服する必要があります。

  • 在庫数の誤差
  • 先入れ・先出し
  • 過剰な在庫

在庫数の誤差

実際にチェックした在庫数と、データ上の在庫数が合致しないのは、在庫管理の過程でミスが発生しているからです。エクセルや在庫管理システムへの入力ミス・二重入力や、請求と実際の出荷数のズレ、単純な点数の数え間違いなどで在庫数の誤差は簡単に発生します

こうしたミスの対策には、在庫管理を行う従業員への教育の徹底のほか、在庫が増減した際にはすぐに在庫管理表に記入する旨の指導、バーコードで棚卸しができる在庫管理システムの導入、在庫数の増減を自動で管理できるPOSシステムの在庫管理機能の活用などが挙げられます。

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先入れ・先出し

先入れ・先出しとは、入庫の古い商品から順番に出庫することを指します。特に飲食業では、仕入れた食品に賞味期限や消費期限があることから、先入れ・先出の徹底が不可欠です。

小売業でも、製造日や使用期限が古い商品から順番に出庫し、販売するのが基本です。先入れ・先出しの徹底によって、商品のクオリティの維持と正確な在庫数の把握が容易になるのです。

しかし、先入れ・先出しの徹底は在庫管理を行う担当者にとって大きな負担になり、業務が煩雑になることでミスが誘発されます。また、従業員への教育も重要です。従業員がルールの重要性を理解していなければ面倒な先入れ・先出しの運用をないがしろにされ、「後に入庫した商品を販売したのに、先に入庫した商品を販売したと記録して在庫数が合わなくなる」といった事態も考えられます。

先入れ・先出しを徹底するためには、在庫管理表に入庫日・出庫日を記入・入力するとともに、出荷する商品を間違えないように在庫に「入庫日・商品名」を明記する、見えやすい位置に作業指示書を掲示しておくなどの対策があります。店舗を管理する責任者の定期的なチェックも効果的です。

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過剰な在庫

過剰在庫は経営に悪影響をおよぼします。単なる一時的な在庫の増大なら、仕入れのための費用がかさみ、倉庫を圧迫する程度で済むかもしれません。しかし、その在庫が今後も売れる見込みがないとなれば、会計上は資産と扱われる在庫も単なる売れ残り品となってしまい、価値が大きく下がってしまいます。

このように、過剰在庫は仕入れ時の費用を回収できないうえに保管のスペースを取ってしまうなど、さまざまなリスクをはらんでいます

過剰在庫は、正確な在庫数と商品の必要量を全体で理解・共有していないことで発生します。適切な在庫管理を行って従業員がその内容を把握していれば、過剰在庫の発生は防止可能です。在庫にまつわる情報の共有を容易にするためにも、在庫管理システム等を用いて在庫管理業務の負担を軽減するとよいでしょう。

また、在庫数の自動管理機能や顧客データの分析機能を備えたPOSシステムを活用すれば、データに基づく効率的な在庫管理と仕入れが同時に実現できます。

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適正在庫とは~在庫管理・維持のポイントや適正数の計算方法

在庫管理の課題をPOSシステムで解決

在庫管理の課題をPOSシステムで解決

適切な在庫管理で健全経営を目指すには、在庫管理機能を備えたPOSシステムの活用が効果的です。

業務効率化と利益向上を支援するクラウドPOSレジ「POS+」の小売店向けサービス「POS+ retail」では、搭載されたさまざまな機能がレジ機能と連動し、店舗運営をサポートします。

  • 棚卸・在庫管理機能
  • 在庫変動履歴機能
  • 在庫の店舗間移動機能
  • 発注・入荷・出荷機能
  • 顧客データ分析機能

「POS+ retail」の導入により、商品が売れたと同時に自動的に在庫数からマイナスされるなど、在庫管理に関するデータを一元管理できるようになります。さらに、POSシステムから売上データも解析できるため、発注量の調整や経営状況の把握も容易です。

POS+ retail
小売店業務に特化されたPOSシステム

また、飲食店向けサービスとして「POS +food」も展開しています。売筋·死筋商品の把握など食材ロスを防止する機能や、複数店舗間の運営一元管理機能など、こちらも在庫管理をサポートする多彩な機能を備えています。

健全経営をサポートするクラウドPOSレジ「POS+」の導入をぜひご検討ください。

POS +food
飲食店業務に特化されたPOS+システム

まとめ

適切な在庫管理の実行で、顧客への商品提供がスムーズになり、余剰在庫を抱えるリスクも軽減されます。しかし、棚卸しや検品作業まで含む在庫管理は煩雑でミスが起こりやすく、従業員に大きな負担をかけてしまうことも事実です。

正確で負担の少ない在庫管理の方法として、在庫管理システムやPOSシステムの活用をご検討ください。

在庫管理や棚卸しの管理は

小売店に特化したPOSで

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