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2024.12.18
店舗管理 機能

NFC決済とはどんな決済方法?対応店舗と今後の普及見込み

交通系ICカード「Suica」や「PASMO」、スマホが財布代わりになる「おサイフケータイ」など、非接触型データ通信技術を取り入れたサービスは、日常的に使われるようになりました。

本記事では「NFC決済」と総称されるサービスについて、NFCとは何か、NFC決済の仕組みや種類などについて、解説していきます。

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NFC決済とは

NFCとは「Near Field Communication」の略で、近距離無線通信を意味し、非接触ICチップをスマートフォンやカードに埋め込むことで、かざすだけで通信できるようになる技術・決済方式です。

スマートフォンでは「おサイフケータイ」に、カードタイプでは「Suica」や「PASMO」に利用されており、そのほかにもさまざまな用途に展開されています。

さらに近年はNFCを搭載したクレジットカードも登場し、カードを決済端末にかざすだけで支払いができるため、スキミング被害等も防止できセキュリティ面でも注目されています。

NFC決済の仕組み

NFC決済の仕組みは、スマートフォンとカードでそれぞれ異なります。

スマホの場合は、iPhoneだと「Apple Pay」を利用して決済することとなり、専用アプリ等のダウンロードは必要なく、クレジットカード情報をWalletアプリに登録するだけでカードから利用料金が引き落とされます。また、Apple PayはモバイルSuicaと連動でき、通勤・通学時にはiPhoneさえあれば事足りるようになります。

さらに、「iOS 18.1」以降はサードパーティーのアプリからもNFC決済が利用可能です。サードパーティーはApple以外の事業者を指す用語で、さまざまな事業者の参入により、さらに幅広くNFC決済の利用が可能となるでしょう。

Androidでの利用の仕方は、「おサイフケータイ」アプリを起動して電子マネーなどの使いたい機能を選択し、クレジットカードの登録や初期設定をするだけと非常にシンプルです。一度登録しておけば、スマホをかざすだけで決済ができるようになります。

一方、カードの場合は、ATM機器であらかじめ残高をチャージしておくか、クレジットカードと連携させておくことで決済ができる仕組みになっています。

出典:Apple/デベロッパはまもなく、Secure Elementを使ってアプリ内NFC決済を提供できるようになります
出典:Android/スマホをかざすだけで決済ができる NFC とは? 活用シーンと設定方法をわかりやすく解説

NFC決済の使い方

NFC決済の使い方はスマホでもカードでも同様で、NFC対応機器にかざすだけで、瞬時に決済が完了します。

スマホの場合はiPhoneでもAndroidでも、利用ごとにアプリを立ち上げる必要はなく、登録さえしておけば後はかざすだけでOK。カードの場合も、従来のクレジットカードのようにカードリーダーに差し込んだり、サインしたりする手間が省け、かざすだけで決済ができ便利です。

NFCの種類

NFCには、日本国内で多く流通している「FeliCa」のほか、「TypeA」「TypeB」と呼ばれる規格があります。

FelicaはSONYによって開発されたNFC規格の一種で、処理速度が約0.1秒と大変速く、セキュリティ面も優れているという特長があります。Felicaを採用している電子マネーの例としては、「nanaco」「iD」「楽天Edy」などが挙げられ、いずれも利用者数の多いメジャーなサービスばかりです。

「TypeA」はオランダのNXPセミコンダクターズが開発した規格で、比較的安価で利用できることがメリットです。日本では、TaspoカードやNTTのICテレホンカードなどに採用されています。

「TypeB」はアメリカのモトローラが開発した規格で、CPU内蔵で高速処理ができ、セキュリティ面も万全です。日本ではマイナンバーカードのほか、ICチップ内蔵の運転免許証やパスポートに採用されています。

NFC決済対応の店舗

ここからは、Visa、Master、JCB、アメックス、ダイナースの大手5社の非接触クレジットカード決済である「NFC Pay」について紹介していきます。

「NFC Pay」は、すでに海外では広く普及しています。北欧、シンガポール、香港などでは現地通貨を両替しなくとも、スマホ1台で旅行や出張が可能になってきているほどです。

日本国内でもNFC決済対応店舗は増加傾向にあります。特に大手コンビニエンスストアでは導入が進んでおり、ファミリーマートやセブンイレブンなどほとんどの店舗でNFC決済が利用可能です。

日常の買い物で気軽に顧客がキャッシュレス決済を行える環境が整備されています。また、飲食店でもNFC決済を導入する店舗が増加中で、餃子の王将やなか卯などの手軽な食事が楽しめるチェーン店から、スターバックスやスシローのような幅広い層に人気のある店舗まで、対応範囲が広がっている状況です。

導入店舗は大手が多く、現金の受け渡しが不要なNFC決済を導入することで、レジ作業の効率化や顧客の利便性向上を図っています。

2024年時点で「NFC Pay」に対応している主な店舗には、下記があげられます。

  • ローソン(コンビニエンスストア)
  • マクドナルド(ハンバーガーチェーン)
  • 餃子の王将(中華チェーン)
  • スターバックス(コーヒーチェーン)
  • すき家(牛丼チェーン)
  • なか卯(牛丼チェーン)
  • スシロー(寿司チェーン)
  • IKEA(家具・雑貨販売)
  • セブン-イレブン(コンビニエンスストア)
  • ZARA(アパレル洋品店)

店舗がNFC決済に対応するメリット

店舗がNFC決済に対応する場合、さまざまなメリットを実感できます。NFC決済に対応するメリットは次の通りです。

  • インバウンドの取り込み
  • セキュリティの高さ
  • レジ作業の効率化

インバウンドやレジ作業の効率化など、直接売上につながるメリットも見られるため、参考にしてみてください。

インバウンドの取り込み

日本国内の店舗が「NFC Pay」を導入するメリットは、何といってもインバウンド対応がスムーズになることです。前述のとおり、欧米を始めとする諸外国では当たり前に使われている「NFC Pay」が使えるお店となれば、外国人観光客を呼び込む格好の理由となるからです。

外国人観光客、とりわけ欧米諸国からのゲストが多く訪れる店舗や宿泊施設は、「NFC Pay」を導入するメリットが十二分にあるといえるでしょう。

出典:一般社団法人キャッシュレス推進協議会/キャッシュレス・ロードマップ 2023

セキュリティの高さ

NFC決済に対応することで、店舗はセキュリティ面で大きなメリットを得られます。NFC決済は数センチ程度の非常に近い距離でのみ通信が行われるため、データが第三者に傍受されるリスクがほとんどありません。さらに、NFCデバイスと決済端末間のデータ送受信は暗号化されており、不正アクセスや情報漏えいの危険性を大幅に低減します。

NFC決済では顧客のクレジットカード情報が店舗側のシステムに保存されることがなく、店舗が顧客情報を直接管理する必要がありません。そのため、店舗の責任範囲内で顧客のカード情報が漏えいするリスクが極めて低く抑えられます。

結果として、店舗は情報管理にかかる負担を軽減しながら、顧客に安心して利用してもらえる環境の提供が可能です。

レジ作業の効率化

NFC決済に対応することで、店舗はレジ作業を大幅に効率化できます。

NFC決済では、顧客がクレジットカードやスマートフォンを決済端末にかざすだけで支払いが完了するため、現金の受け渡しやカードの挿入などの手間がかかりません。支払い工程の簡略化により、レジ業務の負担が軽減され、操作ミスのリスクも低下します。

特に、会計が集中する時間帯や混雑する店舗では、得られる効果は顕著です。スムーズな会計処理が可能になることで、レジ待ち時間が短縮され、顧客満足度の向上だけでなく、回転率の向上にもつながります。

さらに、支払い結果がデータとして自動的に記録されるため、レジ締め時に現金を数える必要がなくなり、締め作業の時間短縮や正確性の向上も期待できるでしょう。

今後のNFC決済の普及見込み

今後のNFC決済の普及は、2025年の大阪万博を契機としてさらに加速する見込みです。大阪万博では、キャッシュレス決済の本格導入が計画されており、日本全体をキャッシュレス社会へと導く実験場として位置付けています。

世界的に見ると、米国を除く対面でのクレジットカード利用時のタッチ決済比率は、2024年6月時点で80%に達しています。日本でも普及は進んでおり、2026年にはタッチ決済比率が70%に達すると予測されました。

さらに、Visaのタッチ決済対応カードの発行枚数は、2023年3月末時点で1億枚を突破しており、対応インフラの整備が急速に進んでいることを示しています。このような背景から、大阪万博を契機にNFC決済がさらに普及し、日本のキャッシュレス化が一層進展することが期待されていくでしょう。

出典:EXPO2025/ 2025年日本国際博覧会 国際博覧会初の会場での「キャッシュレス決済」本格導入について ―「EXPO 2025 デジタルウォレット」も展開 ―
出典:CNET Japan/クレカのタッチ決済、日本で急増–決済比率40%に Visa・三井住友カード調べ
出典:PR TIMES/ 1億枚達成!拡がるVisaのタッチ決済

NFC決済でよくある質問

NFC決済の種類は?

NFC決済の代表的なサービスは、iPhone向けの「Apple Pay」と、Android向けの「Google ウォレット」「おサイフケータイ」です。スマートフォンを決済端末にかざすだけで瞬時に支払いが完了する便利なシステムで、現金やカードを持ち歩く必要がなく、スピーディーな会計を実現します。

NFCはどうやって使うのですか?

NFCでの支払いを利用するには、事前にスマートフォンやICカードなどのNFC対応デバイスにクレジットカード情報を登録するか、電子マネーをチャージしておかなければなりません。支払い時は、準備したデバイスを決済端末にかざすだけで瞬時に取引が完了します。

NFCとQRコード決済の違いは何ですか?

NFC決済はデバイスを決済端末にかざすだけで瞬時に支払いが完了するのに対し、QRコード決済は専用アプリを起動し、QRコードを読み取らなければなりません。NFCは操作が簡単で決済スピードが速い反面、対応端末が必要です。一方、QRコードは若干手順が増えますが、カメラ付きスマートフォンがあれば利用できるメリットがあります。

まとめ

近距離無線通信の技術を用いて、非接触で支払いを完了させられるNFC決済。今回の記事ではNFC決済の概要と、今後の普及の見込みを解説しました。NFCは近距離無線通信を意味し、非接触ICチップをスマートフォンやカードに埋め込むことで、かざすだけで通信できるようになる技術・決済方式です。

対応店舗も続々と増加している状況で、大手コンビニエンスストアや飲食店を中心にさまざまな業界で導入が進められています。

今後2025年の大阪万博を契機として、一気に普及が進むかもしれません。

インバウンド対応やレジの業務効率化としても欠かせない施策のため、NFC決済の導入をぜひ検討してみてください。

関連記事:キャッシュレス決済のメリットとは?POSレジ連携がおすすめな理由

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