2021.04.07
店舗管理

伝票整理を紙でするのは問題だらけ?効率化のポイントを解説

伝票整理は店舗運営にかかせない業務のひとつです。ファイルやケースなどに紙の伝票を保管するのが従来の方法ですが、紙管理ではさまざまな問題が発生してしまいます。そのため伝票データをデジタル化しようと考える方も多いですが、デジタル化にはどのようなメリットがあるのでしょうか?

こちらでは、伝票整理の基本情報を解説した上で、紙伝票をデジタル化するメリットや具体的な方法をご紹介します。

伝票整理が必要な理由

伝票整理とは、金銭や物品の出入や取引内容が簡潔に記録されてる伝票を正しく記録し整理する業務です。伝票に書かれている取引内容は事業を進める上で大切なものなので、適切に管理しなければなりません。そのため、店舗経営にあたっては、伝票整理は欠かすことのできない重要な業務のひとつとなります。

整理が必要な伝票の種類

整理が必要な伝票の種類

整理が必要な伝票の種類には、主に以下の5つが挙げられます。

  • 入金伝票
  • 出金伝票
  • 売上伝票
  • 仕入伝票
  • 振替伝票

入金伝票

入金伝票は、お金が入ってきたときに書く伝票です。商品を販売した、サービスを提供したなどによって現金が入ってきたときに、その取引内容を記入します。

また、実際に商品が動いたときだけでなく、商品の予約があって前受金を受け取った場合にも入金伝票を書きます。記入する項目は、日付、入金先、勘定科目、金額、摘要です。

出金伝票

出金伝票は入金伝票とは逆に、お金が出ていったときに記入する伝票です。商品を仕入れるために払ったお金や、取引先とカフェで今後のビジネスについて話したときにかかった飲料代などは、出金伝票に記録します。事業に関わる出金があったときは、出金伝票を使うと覚えておきましょう。

記入する項目は、日付、出金先、勘定科目、金額、摘要です。

売上伝票

その場で金銭のやり取りが発生せず、後日お金が入ってくるような取引もあります。そのような場合は、取引発生時点で実際にお金が入ってきていないため、入金伝票で処理することができません。そこで、売上伝票を使うことになります。

売上伝票ではすべてを掛け取引として、貸方は売掛金とします。記入する項目は、日付、取引先、商品名、数量、単価、金額、摘要です。

仕入伝票

仕入伝票は、売上伝票と逆のものだと考えるとわかりやすいでしょう。自分たちが行わなければならない支払いを何らかの事情で遅らせるようなケースでは、取引が発生した時点ではお金は動いていません。この場合では出金伝票が使えないため、仕入伝票を使うことになります。

売上伝票と同様に掛け取引にしか使えないので、借方を買掛金として処理します。記入する項目は、日付、取引先、商品名、数量、単価、金額、摘要です。

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振替伝票

振替伝票は、現金の出入や仕入、売上以外の取引を記入するための伝票です。例えば銀行の振込手数料など、他の伝票に記入できない取引を記入します。他の伝票では扱いにくいものを記入するという性質上、名目をある程度自由に設定できることが特徴です。

自由度は高いですが、あとで見返したときにどのような取引だったかがすぐにわかるよう、なるべく詳しく内容を記録しておくと良いでしょう。記入する項目は、日付、借方科目、貸方科目、金額、摘要です。

紙管理の問題点

さまざまなものが電子化している現代でも、伝票は従来どおり紙で管理している会社や店舗が多いようです。しかし、紙の伝票をファイルやケースに入れて管理する方法には、以下のような問題点が懸念されます。

  • 破損・紛失リスクがある
  • 記載内容が属人化する
  • 過去データの検索が難しい

破損・紛失リスクがある

伝票1枚1枚は薄い紙なので、何かの拍子に他の資料に紛れ込んでしまったり、どこかに置いたままうっかり忘れてしまったりすることがあります。また、紙の伝票をファイルやケースに入れて保管していたとしても、必要に応じて持ち出した結果汚してしまったり、紛失してしまったりするリスクもあるのです。

記載内容が属人化する

紙で伝票整理をすると、内容を手書きで記入しなければなりません。手書き文字には個人差が生じるので、急いで書いて悪筆になってしまった場合などは、内容を判読するのに時間がかかってしまいます。

また、手書きにしてしまったがために正しく読めず、取引を記録する際にミスをしてしまうことも考えられます。

過去データの検索が難しい

紙伝票の場合、過去の取引内容を確認しようと思ったとき、日付や取引先などの情報から目視で伝票を探さなくてはなりません。伝票の数が多かったり、数年前の伝票を探したりしたい場合は、大変な手間となってしまいます。

経理業務の効率化にはデジタル導入が欠かせない

経理業務の効率化にはデジタル導入が欠かせない

こうした紙管理の問題は、伝票データをデジタル化することで解消されます。伝票整理のような経理業務の効率化には、もはやデジタルの活用は欠かせない施策となるでしょう。

各種帳票を自動作成するツールも登場し、経理業務の効率化に役立っています。紙で伝票整理をする際に生じる問題点を解消するため、なるべく早くデジタル化を進めるべきです。

伝票整理をデジタル化するメリット

伝票整理をデジタル化するメリットには、主に以下の4つが挙げられます。

  • 破損・紛失リスクの軽減
  • データの属人化が解消される
  • 過去データの管理・検索が容易になる
  • 在宅業務が可能になる

破損・紛失リスクの軽減

デジタル化された伝票データでは、破損や紛失のリスクは軽減されます。保管している伝票データのアクセス権限を設定すれば、紙の伝票のように誰でも自由に持ち出せるといったことはありません。

また、閲覧可能者と記録者の権限を分けることにより、データ破損のリスクも減らすことができ、セキュリティ向上にもつながります。

データの属人化が解消される

伝票のデータをデジタルで管理すれば、属人化も解消されます。紙伝票と異なり、デジタルは誰が入力しても同じ内容になります。手書きによる判別不能や誤読もなくなるので、会計処理のミスも減らせるでしょう。

過去データの管理・検索が容易になる

伝票がデジタル化されることにより、過去データの管理や検索を容易に行えるようになります。過去の手書き伝票を探すためには時間も労力も必要ですが、デジタル化された伝票であれば検索機能を使って手軽に目当ての伝票を探し出せます。

過去に登録したデータを活用して資料を作るなどの作業も手軽に行えるようになるでしょう。

在宅業務が可能になる

従来の紙管理では、帳簿がある店舗や事務所でしか会計業務ができませんでした。しかし、伝票管理をデジタル化してオンラインでシステムにアクセスできるようにすれば、どこにいても会計業務を進められます。リモートワークが進む昨今では、場所を選ばず仕事を進められることは大きなメリットになるでしょう。

伝票整理をデジタル化するデメリット

先述したようにたくさんのメリットがある伝票整理のデジタル化ですが、メリットがあれば当然デメリットも存在します。

  • 導入・運用コストがかかる
  • 過去データの登録・活用方法の策定が必要

導入・運用コストがかかる

伝票整理をデジタル化するシステムを導入するためには、環境を構築するための初期費用がかかります。また、システムを活用するには従来のやり方を変えなければならず、運用コストも発生するでしょう。

しかし先述したように、伝票データのデジタル化には多くのメリットがあります。システム導入にかかる費用や運用体制構築にかかる時間や手間はのちに相殺されるものと捉えるべきです。システムを早めに取り入れることは、長期的に見ればコストを軽減することになるでしょう。

過去データの登録・活用方法の策定が必要

システムを導入すると、過去データの登録や活用方法に関するルールを策定しなければなりません。管理者は誰か、パスワードをどうするか、管理者以外のスタッフに情報を閲覧する権限を与えるかなどを決めておかなければ、情報の流出につながってしまいます。こうした細かいルール策定には、時間や手間がかかるものです。

しかし、一度ルールを決めてその都度ブラッシュアップしていけば、正しく伝票整理を行えるようになります。最初にしっかりとルールを決めておくことで、運用に関わるトラブルは格段に抑えられるはずです。

紙伝票をデジタル化する方法

紙伝票をデジタル化する方法

会計処理の負担を軽減するには、これから発生する伝票だけでなく、過去の手書き伝票もデジタル化しなければなりません。できるだけ手軽に紙伝票をデジタル化できる、適切な方法には以下の2つが考えられます。

  • OCR(OCR-AI)の活用
  • データ入力代行サービスの利用

OCR(AI-OCR)の活用

過去の手書き伝票をデジタル化するには、OCR(Optical Character Recognition=光学的文字認識)を用いるのが一般的です。パソコンとスキャナーを接続し、デジタルカメラを使用して伝票の文字情報を読み取り、OCRに対応したソフトウェアやアプリケーションを介して取り込むことで、伝票データを電子情報として使用できるようになります。

さらに、近年ではAIを活用したOCR(AI-OCR)も登場しており、人工知能の力で手書き文字を正確に読み取れるようになってきています。また、リモートワークの普及などによるユーザーニーズの変化に合わせて、ソフトウェア型だけでなくクラウド型のOCRも登場しています。

データ入力代行サービスの利用

自分たちで過去の伝票をデジタル化するのは大変で時間が取れないという場合は、データ入力代行サービスを利用するという選択肢もあります。

代行業者に紙伝票を送り、それを電子データ化してもらえるので手間がかかりません。過去の紙伝票が大量にある、会計担当者が忙しいといった場合は、データ入力代行サービスを利用するのが良いでしょう。

まとめ

伝票整理は、店舗経営において避けては通れない重要な業務のひとつです。しかし、昔ながらの紙管理では、さまざまな問題が発生します。伝票データをデジタル化して、利便性や安全性を高めるべきでしょう。取り入れられそうな方法で伝票データのデジタル化を進めて、適切な整理体制を構築してください。

特に、多店舗展開をしている企業では、煩雑な伝票整理業務からいち早く脱却すべきです。業務効率を高めるべく、積極的にデジタル化を推進してください。

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