2021.11.29
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棚卸しのやり方~在庫整理の手順とコツ・カウント方法による違いとは

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棚卸とは?目的や必要性、在庫管理を効率的に行う方法を紹介

棚卸とは

棚卸しとは、店舗や企業の商品などの現在在庫数を数え、在庫金額及び資産の計上を実施することです。少なくとも年に1回の決算時期には実施する必要があります。業界により、毎月棚卸しを実施する場合もあります。特に商品点数が多い場合には、時間と労力がかかる大変な作業となりますが、会社の損益を把握するためには必要不可欠なものです。

棚卸の目的と棚卸をする必要性

棚卸しを実施する目的は大きく分けて4つあります。本項目では、それぞれの目的と必要性について解説致します。

利益の正確な計算をするために必要

企業及び店舗は、財務経理の管理業務において、さらには健全な運営のために、売上総利益及び純利益などを正確に計算する必要があります。売上総利益の計算式は次の通りです。

売上総利益=売上高ー売上原価

上記式の中の売上原価の内訳は次の通りです。

売上原価=期首棚卸高+当期仕入れ高ー期末棚卸高

従って、在庫数によって、決算書に記載される売上総利益が大きく変動してしまうため、棚卸しはもちろん、普段の業務から適切な在庫管理を実施することが重要です。

在庫管理を適切に行うために必要

棚卸しでは、帳簿記載の在庫数と実際の在庫数にどれくらいの差異が生じているのかを確かめます。実際の在庫数が、帳簿記載の在庫数と異なっているようなことがあれば、原因を追求し、修正を実施する必要があります。

棚卸しを実施する際には、店頭及び倉庫在庫を整理整頓した上で全て数えるため、季節外商品や不良在庫などが出てくることもあり、在庫一掃セールのようにして、滞留在庫の削減を図るといったことにも繋がります。

販売期間の損失を防ぐために必要

棚卸しによって、在庫数の計上を定期的に実施することは、適切な在庫管理に繋がります。一方で、適切な在庫管理ができていない場合、滞留在庫が劣化してしまって販売できないといった問題や、受注したにも関わらず実際には在庫がないといったトラブルが発生することがあり、結果的に販売機会の損失を招いてしまうことになりかねません。

帳簿と在庫管理の商品数が一致するか確認するため

決算期末に実地棚卸しを実施する場合、帳簿記載在庫と照合することになります。帳簿記載の在庫数と実際の在庫数が異なる場合、原因を徹底的に洗い出し、同じ間違いが起きないよう業務のフローなどを改善していく必要があります。

棚卸しによって定期的に帳簿記載の在庫と実在庫を照合することは、日々の在庫管理の方法に関しても見直すきっかけとなるでしょう。普段の業務から丁寧な在庫管理が重要となります。

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棚卸をするのに適した時期は?

棚卸をするのに適した時期は?

一般的な企業や店舗において、年度初めである期首及び年度末である期末の年2回、棚卸しが実施される場合が多いです。期首の棚卸しで在庫状況を把握し、期末の棚卸しで期首の棚卸しの結果と照合することで、精度の高い利益計算へと繋がります。

棚卸しのやり方

棚卸しには、以下の2種類の方法があります。

  • 実地棚卸
  • 帳簿棚卸

実地棚卸

実地棚卸は、店舗や倉庫にある商品、製品、材料、仕掛品などの在庫を実際に手と目を使って数える作業で、数量と同時に品質のチェックを行います。帳簿上で在庫数にカウントされていても、破損・汚損していて実際には使えないこともあり得ますので、実地棚卸による品質チェックは欠かせません。

実地棚卸を行わない、もしくは行っても精度が低い場合には、決算数値が決算見込み額と大幅にかけ離れてしまうというリスクがあります。在庫数を把握できていないことで、オーダー通りの納品ができない、原材料が足りずに生産ができないといったトラブルも起こります。

または逆に、必要以上の在庫を抱えることで置き場所がなくなり、倉庫を追加で借りなければならなくなったり、不要な経費や税金を払うことになったりするなど、キャッシュフローに悪影響を及ぼしてしまいます。

実地棚卸の流れ

実地棚卸の流れ

実地棚卸の主な流れは、以下のとおりです。

  1. 棚卸計画書の作成
  2. 在庫の現物カウント
  3. 在庫管理システムへ入力
  4. 差異原因の把握と帳簿修正

まずは、実地棚卸の実施方法や部署ごとの責任分担を行い、棚卸計画書を作成します。計画を事前に関係者に周知徹底させることで、カウントミスや時間のロスを防止することができます。

次は実際に在庫の現物カウントを行います。通常は棚卸現票と呼ばれる記入用紙を用い、在庫の品目・保管場所・数量その他の情報を、現場で担当者が記入します。

各担当者が作成した棚卸現票を回収した後は、数量等を在庫管理システムに入力し、帳簿上の在庫数量と棚卸しで明らかになった数量との差異を確かめます。差異が発見された場合は原因を追究し、帳簿を修正します。

実地棚卸のポイント

実地棚卸の作業で大事なポイントとして、以下が挙げられます。

  • 最低でも年に1回は行う
  • カウントミスや横領を防ぐため、棚卸現票への記入は2名1組でダブルチェックしながら行う
  • あまりにも差異が頻出する場合は、管理方法そのものを見直す

在庫単価の評価

実地棚卸が完了した後は、帳簿の在庫数を修正するとともに、その在庫価格を最終的に何円で計上するかを決める「在庫単価の評価」を行います。

評価方法には次の2種類があります。

・低価法
在庫を取得原価または、期末の時価のどちらか「低い方」の金額で評価する方法のことです
。取得原価よりも期末の時価が下回っているようなときに、評価損を認識することができ、より健全で保守的な会計方法です。会計作業は複雑になりますが、上場企業では原則として低価法を適用することが定められています。

・原価法
在庫を取得原価のままで評価する方法です
。作業が単純で楽に処理できるというメリットがある一方、評価損を見逃すこととなり、現実に即した正しい会計評価ができないというデメリットがあります。

帳簿棚卸

帳簿棚卸

「帳簿棚卸」とは、在庫の出し入れの度に種類や個数などを在庫管理表に記入していき、帳簿上で在庫数をチェックするものです。

常に在庫数を把握しておけるため、急なトラブル等で資産をすぐに計算しないといけない時などにも即時対応できる、というメリットがあります。また帳簿棚卸であれば、棚卸しのために店舗を早く閉める、営業時間を短縮するなどの必要がありません。

一方、帳簿棚卸は毎回ミスなく正確に帳簿記入を行わなくてはならず、専属の経理担当者がいなければ実行は少々難しいかもしれません。

帳簿棚卸の流れ

帳簿棚卸の主な流れは、以下のとおりです。

  1. 在庫の出し入れがあれば、その都度個数などを在庫管理表に記入
  2. 在庫管理表を用いて在庫金額や資産額を計算
  3. 1と2のサイクルを丁寧に繰り返す

正確さとミスのなさが決め手となる棚卸し方法のため、丁寧な作業が求められます。

帳簿棚卸のポイント

帳簿棚卸の作業で大事なポイントには、以下が挙げられます。

  • 普段から在庫置き場を整理整頓しておく
  • 作業環境の実態に即した、使いやすいフォーマットの在庫管理表を作成する
  • 正確でミスがない作業を心がける

棚卸をするのに適した時期は?

前述した通り、一般的な企業や店舗においては、年度初めである期首及び年度末である期末の年2回、棚卸しが実施されます。しかし、業界により、棚卸しを月に1回ずつ実施するところもあれば、年1回しか実施しない場合もあります。年に数回程度の場合には、期首及び期末や、半期決算月、四半期決算月といった、企業や店舗において区切りのいい時期に合わせて棚卸しを実施することがポイントです。

決まった時期に棚卸しを実施すること、及びその間隔が短ければ短いほど、売り場や倉庫は常に整理整頓された状態を保つことが可能です。そのため、商品を探す手間などが減り、業務の効率化に繋がる上、時間短縮や人件費削減などといったメリットが生まれます。

このように、棚卸しを定期的に実施することは、大変な作業ではありますが、結果的に現場の業務が効率的になるため、とても重要な作業であると言えるでしょう。

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【業態・業種別】棚卸しの特徴

棚卸しは、業態や業種によって特に気を付ければならないポイントや、苦労する部分があるものです。ここでは、「アパレル」「雑貨店」「薬局」「スポーツ用品店」の棚卸しを例に挙げ、それぞれの特徴についてご紹介します。

アパレル

アパレル

アパレルの在庫管理の大変なところは、「トレンドに左右される」「商品のライフサイクルが短い」といった部分です。ファッションの世界はあっという間に流行が移り変わりますので、棚卸しを頻繁に行って在庫状況を確認しつつ、少しでも古くなった商品はどんどんセールで売り切っていかなければなりません。

スーパーなどでは半年に一度か一年に一度の棚卸しで済むところを、アパレルでは毎月棚卸しを行う店舗もあるほどです。トレンドの予測が難しく、ライフサイクルが短い商品を扱うアパレルならではの、棚卸しで苦労する点です。

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雑貨店

雑貨店における棚卸しの特徴は、チェック対象となる商品点数が膨大だということです。家具のような大型のものから、食器や文房具など細かいものまで網羅的に棚卸しをする必要があり、管理が大変になります。

また雑貨店の商品ディスプレイ方法は天井から吊るしてあったり、あえてカゴにごちゃごちゃと詰め込んでいたりとさまざまです。さらに、棚卸しの最中に自店のものではない商品が混じっていることも珍しくなく(子供のいたずらなど)、チェック作業がより煩雑になります。

根気よく地道な作業が必要になるのですが、雑貨店はもともと少人数のスタッフで運営していることが多く、棚卸しの人員不足も悩みの種になりがちです。

薬局

調剤薬局の棚卸し対象となるのは、一粒一粒の小さな薬。個数チェックと同時に、使用期限も確認しリストに記入していきます

小さな薬のチェックは非常に神経を使う作業ですので、スケジュールには余裕をもって進める必要があります。また、錠剤やカプセルなどは数えやすいですが、散剤(粉薬)、液剤、軟膏つぼ等は、目分量でだいたいどのくらいの残量があるのかを見極めなければなりません。慣れていないうちは、計りを用いて計測した方がよいでしょう。

スポーツ用品店

スポーツは、ゴルフやテニスなどオールシーズン行われるものと、スキーなど冬期限定のものに分かれています。そのため、時期によって売り場と倉庫の在庫量を見極めながら、上手に調整する必要があります。

さらにウィンタースポーツは暖冬による雪不足など、気候の影響を大きく受けます。商機を見越してたくさん在庫を仕入れたものの、売れないままにシーズンが終わってしまい、さらに不良在庫を増やしてしまうという恐れも。

一般にスポーツ用品点の販売サイクルは、一年に2回転ほどとされています。ただでさえ在庫を抱えやすい業態ですので、棚卸し作業もその分だけ大変になります。

棚卸しのカウント方法

棚卸しのカウント方法

実地棚卸を行う際に効率が良いカウント方法として、以下2種類のやり方があります。

  • リスト方式
  • タグ方式

リスト方式

あらかじめ在庫現品の情報をリストにまとめておき、リストを元にカウントする方法です。

在庫リストは、エリア単位・棚単位など細かい保管場所ごとに分けて作成するようにしましょう。実際の棚卸しでは、在庫保管場所の端から順番に在庫のカウントを行い、実数をリストの所定欄に記入します。

<リスト方式のメリット>
・在庫情報はリストに記載済みのため、カウントした実数の数量を記載するだけよく効率的

<リスト方式のデメリット>
・在庫を見ただけではカウント済or未了が分からないため、カウント漏れや重複の危険がある
・保管場所管理が適切でないと、棚卸し中にリストに未記載の在庫が出てくる恐れがある
・作成したリストの数量情報を、改めてシステムに取り込む手間がかかる

タグ方式

あらかじめ在庫が保管されている棚などに連番管理されたタグを貼り付けておき、棚卸し担当者が実際にカウントした数を記入していく方法です。

すべてのカウントが終わった後にタグを回収し、タグが未記入であればカウント漏れに気づくことができ、ミスを防止できます。またタグは連番管理されているので、番号に抜けがあれば、タグの回収漏れということとなります。タグ方式では在庫を網羅的にカウントすることができるため、多くの企業で採用されています。

<タグ方式のメリット>
・重複カウントの防止やカウント漏れがない事を確認しやすい

<タグ方式のデメリット>
・在庫数が多い場合は、タグの記載に手間がかかる
・在庫情報を正しく記載する必要があり、現品に関する知識を持っていないと困難
・作成したタグの情報を、改めてシステムに取り込む手間がかかる

「POS+」導入で棚卸しの業務効率を向上

煩雑で手間がかかる棚卸し作業ですが、在庫管理を一元化できるPOSレジシステム「POS+」を利用することで、定期的な棚卸しをする必要がなくなります。

たとえば、スーパーなどで小売店向けのPOSレジ「POS+ retail」を導入すれば、レジ会計をするだけで自動的に在庫照会、入出荷、検品、棚卸しまでを実行することが可能に。「POS+ retail」は在庫管理以外にも、セールやセット販売などの販促対応、顧客データを取り込んだユーザー分析など様々な機能を有しており、小売店経営を強力にバックアップします。

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まとめ

本記事では、棚卸しの目的や手順、作業の流れや業態・業種別の棚卸しの特徴、棚卸しを楽にするアイテム、棚卸しを実施する時期などについて、解説致しました。棚卸しによって店舗が抱えている商品在庫や製品、材料などの価値を正確に把握することは、健全な経営には欠かすことができない大切な会計作業です。正しい棚卸し方法の知識を身に着けて、ミスやエラーの少ない在庫管理を目指しましょう。

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