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2020.11.27 2022.07.19
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飲食店を悩ませる無断キャンセル…3つの対策方法とは?

飲食店の経営者を悩ませる問題のひとつに、「無断キャンセル」の存在があります。予約通りに席を確保し、料理を用意しているにもかかわらず、来店しなかったというトラブルは全国でたびたび発生しており、特に大規模な宴会のキャンセルとなると事態は深刻です。

本記事では、無断キャンセルが起きる原因や対策方法をまとめて紹介し、被害を最小限に食い止める施策をご提案します。

無断キャンセルの現状

飲食店における無断キャンセルは「No show(ノーショー)=姿を見せない人」とも呼ばれ、近年では社会問題になるほど深刻化しています。

経済産業省の「No show対策レポート」によると、飲食店の予約全体のうちキャンセルは9.3%にのぼり、そのうちの1%弱が無断キャンセルであり、被害総額は年間約2,000億円ともいわれています。

無断キャンセルが起きる原因

無断キャンセルが起きる原因には、下記の3つが考えられます。

  • 予約チャネルの増加
  • キャンセル料金の未設定
  • 無断キャンセル対応に時間が割けない

予約チャネルの増加

無断キャンセルが、ここ数年で急増している大きな要因となっているのが、WEBを経由した予約チャネルの多様化です。

スマートフォンやタブレットの普及が進み、手元の端末で気軽にお店を予約でき、取り消しボタンを押すだけでキャンセルも簡単にできるようになりました。電話での予約に比べて手間がかからず、「とりあえず予約しておこう」という軽い気持ちで予約を入れる傾向はより顕著になっています。

「気になったお店は片っ端から予約しておいて、後から一番気に入ったお店以外をすべてキャンセルする」と考え、どの店を、どのチャネルから予約したのが把握しきれなくなってしまう。結果、無断キャンセルが起こってしまうという流れです。

キャンセル料金の未設定

欧米では、どのような業態においてもキャンセル料の設定は当たり前になっており、無断キャンセルの場合は適切なペナルティ額を徴収するケースが一般的です。日本でも、キャンセル料金を設定している店舗・業態が少しずつ出始めてはいますが、まだまだ過渡期の段階にあります。「キャンセル料は取られない」という長年の慣習と相まって、無断キャンセルがなくならないというのが現状です。

前述した通り、飲食店は「とりあえず」で複数店舗を同時に予約するという状況が発生しやすい業態です。予約したことすら忘れてしまい、うっかり無断キャンセルを起こしてしまうという悪循環がたびたび起こっているにもかかわらず、なぜか飲食業界ではキャンセル料の設定が定着していません。

この理由には、キャンセル料金を定めることのデメリットが関係しているといえます。

飲食店でのキャンセル料金がまだ珍しいこともあり、それを設けることで「だったら予約したくない」「感じが悪い」と思うユーザーから、お店自体にネガティブ感情を持たれてしまう危険性があるのです。万が一のキャンセル時の補償と、お店のイメージを天秤にかけて、デメリットの方が大きいと判断している飲食店も多いのではないでしょうか。

無断キャンセル対応に時間が割けないため

多くの飲食店がキャンセル対応に割く時間がなく、泣き寝入りしているという実情もあります。

飲食店の業務は、日々の仕込みや接客、レジ打ち、食材の仕入れなど多岐にわたり、無断キャンセルの対応に時間をかけている暇がありません。また、キャンセルの理由を聞いたり、ペナルティ料を請求したりするには、ユーザーの本名や連絡先を突き止める必要がありますが、電話での予約で相手とのやり取りが記録として残っていない場合は、判明までに時間がかかります。

予約サイトや店舗のホームページからの予約であれば、氏名や連絡先の記入欄があるので大丈夫なように思えますが、偽名や仮の電話番号を使われてしまうと追跡しようがなく、結局は諦めてしまうケースがほとんどでしょう。

無断キャンセルの対策方法

無断キャンセルの対策方法

無断キャンセルには、さまざまな方法での対策が可能です。

  • 事前決済サービスの導入
  • 弁護士に代理でキャンセル料を回収してもらう
  • 飲食サイトに登録する

事前決済サービスの導入

事前決済サービスの導入は、無断キャンセルによって発生する損害を防ぐうえで、大きな効果を発揮します。

事前決済が予約条件になるため、万が一無断キャンセルが起こっても、飲食店側は金銭面でのマイナスは被りません。また、予約の際にクレジットの事前登録が必須となるサービスも登場しており、こちらもキャンセル料を確実に徴収することが可能です。

弁護士に代理でキャンセル料を回収してもらう

無断キャンセルの対応に割く時間がない飲食店のために、弁護士が代行してキャンセル料を回収するケースもあります。回収金額の一定割合を弁護士の成功報酬として支払うことにはなりますが、泣き寝入りして1円にもならないよりは有効です。

飲食店から依頼を受けた弁護士は、予約のあった携帯電話番号にショートメールで継続的に督促を働きかけ、キャンセル料を回収します。このため、お店側は最低でも正確な携帯電話番号だけは確実に把握しておく必要があります。携帯電話番号が正しいかは、予約日の前日などに「予約確認」としてショートメールを送り、必ず返信をもらうようにすることで確かめるといいでしょう。

無断キャンセルをしたユーザーも、弁護士からメールが届いたことで事態を重く受け止めることが多く、キャンセル料の回収確率が高まります。

キャンセル補償がある飲食店予約サイトに登録する

キャンセル料を補償してくれるサービスを提供している飲食店予約サイトが増えています。サイトを通じて予約をしたユーザーが無断キャンセルを行った場合、予約サイト側が、キャンセル内容に応じた補償金をお店側に支払うことになっています。補償金が支払われる条件や上限金額などは予約サイトによってまちまちですが、お店側にとっては嬉しいサービスです。

飲食店予約サイトと提携する予定がある場合は、こうしたサービスを行っているかも確かめてみるといいでしょう。

無断キャンセルは請求できる

飲食店が無断キャンセルによって受けた損害分は、きちんと請求ができることが法律で定められています。

民法第415条では、「業務上における債務不履行があった場合は、相手方に賠償を求められる」と規定しており、無断キャンセルはこの場合の「債務不履行」に当たります。債務不履行とは、契約に基づく義務を果たさないという意味で、予約したにもかかわらず来店せずに代金を支払わないのは、明らかに契約違反と見なされるのです。

契約というと、証拠が残るよう書面等の取り交わしが必要と思われるかもしれませんが、電話などの口頭のやり取りでも契約は成立したものと見なされます。契約は、申込者と承諾者の意思が合致した時点で成立するもので、予約をした時点で契約は完了しているのです。

実際に無断キャンセルの請求をする場合は、まず請求金額の算出を行います。

飲食店では、「コース予約」か「席のみの予約か」で算出方法は異なってきます。コース予約では、メニューに合わせて食材を準備しているため、原則として「コース料金全額×人数分」が損害額になります。席のみの予約の場合は、平均的な客単価の何割かを損害とみなし、こちらも「×人数分」となります。

請求金額が決まったら法的な手続きに入りますが、ここから先は弁護士に任せるのが得策です。相手側の連絡先が分からないという場合も、弁護士法第23条の2に基づき、官公庁や企業に必要な情報を照会する権限を有しています。

まとめ

無断キャンセルは、飲食店にとって非常に頭の痛い問題です。昨今では、居酒屋で17人分の宴会22万1000円分を無断キャンセルしたことで、営業を故意に妨害したとして逮捕者が出るという事件も起こっています。

社会が無断キャンセルに向ける目は年々厳しくなっており、予約時にクレジットカードの登録が必須になるなど、対策も徐々に進んでいます。今後は無断キャンセルが減少してくると予想されますが、できることから自衛策を取るよう心がけてください。

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