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2020.07.22 2022.03.17
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飲食店の開業・経営資金はいくら必要?調達方法と融資の条件

「いつか飲食店をやってみたい」と憧れる方は多いと思いますが、飲食店を開業するには、多額のお金がかかるのが現実です。

本記事では、飲食店の開業や運営に必要な資金はどれくらいか、資金を調達するにはどのような方法があるのかなど、「飲食店にまつわるお金」について解説します。

飲食店の開業に必要な資金と内訳

ここでは、賃料42万円の物件で席数40程のレストランを開業する場合の、開業資金シミュレーションをご紹介します。

飲食店の開業には、大きく分けて「店舗物件取得」にかかる資金と、「店舗設備投資」のための資金が必要です。

【店舗物件取得のための資金】

  • 保証金(賃料の10か月分):4,200,000円
  • 礼金(賃料の0~2か月分):840,000円
  • 仲介手数料(賃料の1か月分):420,000円
  • 造作譲渡費(居抜き物件を借りる場合):0円
  • 前家賃:賃料の1か月分+日割り:500,000円

【店舗設備投資のための資金】

  • 厨房機器購入費:1,000,000円
  • 看板施工費:200,000円
  • 店舗内装・設計施工費:1,500,000円
  • レジの導入費:50,000円
  • 従業員の募集広告費:100,000円
  • 販売促進費(チラシの作成、グルメサイト掲載などの販促費):400,000円
  • 備品費(食器やユニフォームなどの購入費):300,000円
  • 開店前経費(開店前の研修費、予備費等):100,000円

すべてを合計すると961万円となり、およそ1千万円近くの開業資金がかかることになります。なお、開店してすぐは利益が見込めないこともあり、材料の仕入れや家賃支払いのために、運転資金として賃料の6か月分ほど用意しておくと安心でしょう。

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飲食店の経営に必要な運転資金と内訳

飲食店の経営に必要な運転資金と内訳

次に、同じ条件(賃料42万円、席数40のレストラン)の月々の経営にかかる運転資金シミュレーションを見ていきましょう。平均的に飲食店運用にかかる経費には、以下が挙げられます。

  • 食材・ドリンク原価:500,000円
  • 人件費:400,000円
  • 賃料:420,000円
  • 減価償却費:151,833円(初期投資額÷60)
  • 水道光熱費:120,000円
  • 通信費:30,000円
  • 備品補充費:15,000円
  • 販売促進費:30,000円
  • 雑費:10,000円

まず飲食店業を営む以上絶対に必要となる資金が、食材・ドリンク原価と人件費です。これらは合わせて「F/L(F=food、L=Labor)コスト」とも呼ばれ、業態にもよりますが、売上の55~65%程度が適正とされています。とくに食材原価は適正な原価率に収まるよう、うまくメニュー構成を工夫することが大切です。

人件費は社員やアルバイトスタッフに支払う給与を指します。曜日や時間帯ごとに適切なスタッフ数のシフトを組むことが、人件費を抑えるコツです。

減価償却費は、厨房機器や電話、パソコンなどの設備機器の固定資産を、法定の耐用年数に基づき月々損金として計上するものです。通常は60か月で償却するように計算し、初期投資額÷60で算出します

修繕積立金は、厨房機器などが故障した場合の修理費用を見越して、毎月積み立てるものです。設備機器は修理やメンテナンスに多額の費用がかかることがあるので、急な出費に対応できるよう毎月一定額を積み立てておきましょう。

備品補充費は、トイレットペーパーや洗剤などの消耗品や、食器・調理器具等が破損した場合の補充の費用です。雑費は、交通費や文房具などの細かな消耗品を購入するためのお金です。

資金の調達方法

飲食店の開業・運転資金の調達には、以下の方法が挙げられます。

  • 中小企業経営力強化資金制度(日本政策金融公庫)
  • 新規開業資金(日本政策金融公庫)
  • 新創業融資制度(日本政策金融公庫)
  • 自治体の制度
  • 家族や親族から借りる

中小企業経営力強化資金制度

日本政策金融公庫とは、政府が100%出資している政策金融機関であり、主に3つの役割を担っています。

【日本政策金融公庫が担う役割】

  • セーフティネット機能の発揮
  • 日本経済成長・発展への貢献
  • 地域活性化への貢献

とくに「日本経済成長・発展への貢献」にかかわる取り組みとしては、起業を志す若い人や小規模事業者への支援のため、低金利で資金を貸し出す「中小企業経営力強化資金制度」があります。

【中小企業経営力強化資金制度】

項目概要
利用条件・経営革新または異分野の中小企業と連携した新事業分野の開拓等により市場の創出・開拓(新規開業を行う場合を含む)を行おうとする方
・自ら事業計画の策定を行い、中小企業等経営強化法に定める認定経営革新等支援機関による指導および助言を受けている方
・「中小企業の会計に関する基本要領」または「中小企業の会計に関する指針」を適用している方または適用する予定である方事業計画書を策定する方
返済期間設備資金 :20年以内(うち据置期間2年以内)運転資金:7年以内(うち据置期間2年以内)
融資限度額7,200万円(うち運転資金4,800万円)
利率2.46~2.85%(ただし要件を満たせばさらに低金利となる)
担保・保証人別途相談

新規開業資金

「新規開業資金」も同じく日本政策金融公庫の融資制度のひとつで、詳しい要件等は以下のとおりです。

【新規開業資金】

項目概要
利用条件「雇用の創出を伴う事業を始める方」、「現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方」、「産業競争力強化法に定める認定特定創業支援等事業を受けて事業を始める方」又は「民間金融機関と公庫による協調融資を受けて事業を始める方」等の一定の要件に該当する方
利用条件「雇用の創出を伴う事業を始める方」、「現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方」、「産業競争力強化法に定める認定特定創業支援等事業を受けて事業を始める方」又は「民間金融機関と公庫による協調融資を受けて事業を始める方」等の一定の要件に該当する方
返済期間設備資金 :20年以内(うち据置期間2年以内)
運転資金:7年以内(うち据置期間2年以内)
融資限度額7,200万円(うち運転資金4,800万円)
利率2.46~2.85%(ただし要件を満たせばさらに低金利となる)
担保・保証人別途相談

新創業融資制度

「中小企業経営力強化資金制度」「新規開業資金」以外では、一般的には「新創業融資制度」が利用されます。詳しい要件等は以下のとおりです。

【新創業融資制度】

項目概要
利用条件●創業の要件新たに事業を始める方、または事業開始後税務申告を2期終えていない方●雇用創出等の要件「雇用の創出を伴う事業を始める方」、「現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方」、「産業競争力強化法に定める認定特定創業支援等事業を受けて事業を始める方」又は「民間金融機関と公庫による協調融資を受けて事業を始める方」等●一定の要件に該当する方自己資金要件新たに事業を始める方、または事業開始後税務申告を1期終えていない方は、創業時において創業資金総額の10分の1以上の自己資金(事業に使用される予定の資金をいいます。)を確認できる方
返済期間各種融資制度で定める返済期間以内
融資限度額3,000万円(うち運転資金1,500万円)
利率2.46~2.85%
担保・保証人原則不要

自治体の助成金制度

自治体の助成金に関する相談窓口は、労働局やハローワーク、または厚労省に関連した市区町村の部署になります。助成金は、支給対象を法人企業に限定していることの多い補助金と違い、個人事業主でも利用できます。

自治体によって助成金融資制度の要件は異なりますが、おおむね共通しているのは以下になります。

  • 事業に必要な許可等を受けている
  • 信用保証協会の保証対象業種の事業である
  • 税金の滞納がない
  • 会社の代表者が連帯保証人になる

家族や親族から借りる

外部機関からではなく、家族や親族からお金を借りられるのであれば、実はそれが一番手っ取り早い方法です。ただし、後々のトラブルを避けるため、返済期間や利息について念のため借用書を書いておくとよいでしょう。もし返済しなくともよい「金銭援助」であっても、その旨も一筆文書に残しておいた方が無難です。

自己資金なしで飲食店を開業できる?

自己資金なしで飲食店を開業できる?

自己資金がまったくない状態で融資を受けるのは、基本的には難しいものですが、100%無理ではありません。どうしても融資を受けたいという場合は、どうやって収益を上げるのかを示した事業計画書を提出したり、日本政策金融公庫の融資担当者と面談したりすることで、道が切り拓けるかもしれません。

ただし一般的には、融資金額の10%程度の自己資金を作ることが融資の条件とされていますので、1千万円の融資を受けたい場合は、まず100万円程度の資金を貯めてから申請することをおすすめします。

まとめ

飲食店開業にはさまざまなお金がかかりますが、その夢を後押しするため、資金を調達する方法も数多く用意されています。一般的には「日本政策金融公庫」から融資を受けることが多いと思いますが、日本政策金融公庫の制度にもさまざまな種類がありますので、ぜひ最適な融資方法を検討してください。

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