近年、飲食店を中心にタッチパネル券売機をよく見かけるようになりました。人手不足対策や業務効率化、キャッシュレス対応など、導入を検討する理由はさまざまです。
一方で、さまざまな企業がタッチパネル式券売機を販売しているため、どの商品を購入するべきか悩んでしまいがちです。
本記事では、主要メーカー8社のタッチパネル券売機を紹介します。あわせて、導入メリットや注意点についても解説していますので、自店舗に合った製品選びの参考にしてください。
タッチパネル券売機とは
タッチパネル券売機とは、液晶画面に映ったメニューをタッチして注文・決済をおこなう券売機です。最近は、大手牛丼チェーンやラーメン屋などの飲食店を中心によく見かけるようになりました。
従来のボタン式と比較すると視覚的な操作が可能なため、注文しやすくなっています。
また、タッチパネル券売機は、キャッシュレス決済に対応し、クレジットカードやPayPayなども利用できることが多いのも特徴です。しかし、キャッシュレス専用で、現金支払いに対応していないタッチパネル券売機もあるので注意が必要です。
また、多言語機能がついていることが多いので、海外からの旅行客も負担なく注文できます。
関連記事:【飲食店】券売機導入のメリットとは?向いている店舗や選定ポイント
タッチパネル式券売機メーカー8社を比較
タッチパネル式券売機は、店舗の省人化や回転率アップに直結する重要な設備です。しかし、メーカーごとに特徴や強み、費用体系が異なるため、自社に合ったものを選ぶことが導入成功のポイントになります。ここでは、主要な8社のメーカーを紹介します。
タッチパネル式券売機メーカー8社
| メーカー名 | 導入価格 | 向いている企業 |
|---|---|---|
| POS+(ポスタス) | 要問い合わせ | ・多店舗展開の飲食チェーン店 ・セルフオペレーションを取り入れたい店舗 ・インバウンド需要のある飲食店 |
| USEN | 要問い合わせ | ・多言語対応やキャッシュレス化を重視する飲食店 ・ランチ・ディナーで異なる運用をしたい店舗 ・人手不足に悩む事業者 |
| スマレジ | 要問い合わせ | ・回転率を重視する飲食店 ・キャッシュレス化を進めたい小売 ・サービス業 |
| GLORY(グローリー) | 要問い合わせ | ・多店舗展開する飲食チェーン ・インバウンド対応が必要な観光地の飲食店 ・現金管理コストを削減したい店舗 |
| CASHIER(キャッシャー) | 要問い合わせ | ・回転率を上げたい飲食店 ・省人化を目指す店舗 ・幅広い年齢層のお客さまをもつ店舗 |
| blayn(ブレイン) | 要問い合わせ | ・人手不足に悩む飲食店 ・無人店舗 ・公共交通機関やテーマパークなど幅広い業種 |
| smooder(スムーダー) | 要問い合わせ | ・ラーメン店 ・定食店・ファーストフードなど追加注文が多い業態 ・インバウンド需要のある店舗 |
| NECマグナスコミュニケーションズ | 要問い合わせ | ・ラーメン店・うどん店などの飲食店 ・観光地の土産店 ・大学・病院・公共施設の受付 |
それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
POS+(ポスタス)
POS+(ポスタス)の基本情報
| 導入価格 | 要問い合わせ |
| 月額利用料金 | 14,000円~/店舗 |
| サポート体制 | ・初期設定・設置代行・365日電話サポート・駆けつけサポートあり |
| 向いている企業 | ・多店舗展開の飲食チェーン店・セルフオペレーションを取り入れたい店舗・インバウンド需要のある飲食店 |
POS+(ポスタス)が提供する「POS+ selfregi(ポスタス セルフレジ・券売機)」は、タッチパネル式券売機の中でも使いやすさと拡張性を兼ね備えたモデルです。日本語・英語・韓国語・中国語の多言語対応で、インバウンド客が多い店舗にも安心して導入できます。
また、券売機としてだけでなくレジとしても使えるため、設置台数や運用コストを最小限に抑えられる点も魅力です。
さらに、POS+(ポスタス)は、サポート体制が充実しているのもポイントです。365日対応の電話サポートに加え、トラブル時には専門スタッフが現地へ駆けつける「駆けつけサポート」も用意しています。
そのため、はじめて券売機を導入する店舗も安心して利用できる環境が整っています。
POS+(ポスタス)のサービスの詳細は、下記をご覧ください。
導入成功事例|油そば専門店 歌志軒
2010年に名古屋で創業した油そば専門店「歌志軒」は、豊富なトッピングを自由に選んで楽しめる独自スタイルが人気で、国内外に60店舗以上を展開しています。フランチャイズ事業も積極的に進める中、現金対応の従来型券売機ではオペレーションや売上管理に課題を抱えていました。
導入前の課題と導入後の効果は、下表のとおりです。
導入前後の変化
| 導入前の課題 | 導入後の効果 |
| ・現金のみ対応で釣銭準備やレジ締めに時間がかかっていた・メニューを写真で訴求できず、トッピング注文を促進しにくかった・多店舗展開で売上データの共有・管理が非効率だった・注文履歴を活用できず、販売傾向の分析が困難だった・閉店後の業務が多くスタッフの負担が大きかった | ・キャッシュレス決済に対応し、現金管理の負担を削減・タッチパネルで写真表示が可能になり、客単価が2〜3%アップ・本部とリアルタイムでデータ共有が可能になり業務を効率化・データ分析にもとづくメニュー施策の立案が可能に・レジ締め・報告工数を削減し、オペレーション効率を改善 |
券売機の導入により、顧客満足度の向上と同時にスタッフの業務負担を軽減し、成長を続けるフランチャイズ運営の基盤を整えられた事例です。
詳細は、以下の記事をご覧ください。
券売機で油そば店のトッピング注文がアップしてお客様単価もアップ
USEN
USENの基本情報
| 導入価格 | 要問い合わせ |
| 月額利用料金 | 要問い合わせ |
| サポート体制 | ・導入サポート ・補助金申請サポート ・24時間365日のカスタマーセンターあり |
| 向いている企業 | ・多言語対応やキャッシュレス化を重視する飲食店 ・ランチ・ディナーで異なる運用をしたい店舗 ・人手不足に悩む事業者 |
USENが提供する「USEN Ticket&Pay」は、券売機とセルフ精算機の2つのモードを切り替えて使える柔軟性が魅力です。ランチタイムは券売機モードで回転率を高め、ディナータイムはセルフ精算モードで追加注文に対応するなど、店舗の営業スタイルに合わせた運用が可能です。
また、POSレジサービス「USENレジTAB FOOD」と連携することで、売上を一元管理できます。キャッシュレス決済はもちろん、多言語対応にも対応しており、インバウンド客が多い店舗にも適しています。さらに、IT導入補助金を活用した導入サポートや専任スタッフによるサポート体制も整っているのも魅力です。
参考:USEN
スマレジ
スマレジの基本情報
| 導入価格 | 要問い合わせ |
| 月額利用料金 | 5,500円~/1店舗※プレミアムプラスプラン以上が必要 |
| サポート体制 | ・365日電話サポート ・オンライン相談 |
| 向いている企業 | ・回転率を重視する飲食店 ・キャッシュレス化を進めたい小売 ・サービス業 |
スマレジは、クラウド型POSレジの強みを活かした券売機・食券機を提供しています。シンプルで直感的に操作できる画面デザインによって、はじめての利用者でも迷わず操作可能です。
麺の硬さやご飯の量など、お好みオーダーに対応できるのが特徴です。顧客満足度の向上や有料トッピングによる客単価アップにつなげられます。
サイズ展開も豊富で、テーブルトップからフロアスタンド、自動釣銭機付きモデルまで揃っているため、店舗の規模や運用方法に合わせて選べます。
参考:スマレジ
GLORY(グローリー)
GLORY(グローリー)の基本情報
| 導入価格 | 要問い合わせ |
| 月額利用料金 | 要問い合わせ |
| サポート体制 | ・電話サポート ・複数の保守サービスを用意 |
| 向いている企業 | ・多店舗展開する飲食チェーン ・インバウンド対応が必要な観光地の飲食店 ・現金管理コストを削減したい店舗 |
GLORY(グローリー)は、現金処理機器に強みをもつメーカーです。22インチの大画面タッチパネルを搭載した、高機能券売機を提供しています。写真や音声ガイダンスで操作性を高め、インバウンド対応として多言語表示も可能です。
また、紙幣3金種リサイクル機能や一括補充・回収機能によって、現金管理の効率化を実現できます。さらに「SalesView」との連携で、売上管理やメニュー設定の一括配信、勤怠管理までサポート可能なのも魅力です。キャッシュレス決済やQR決済にも対応しており、多店舗展開や観光地の店舗に適しています。
参考:GLORY
CASHIER(キャッシャー)
CASHIER(キャッシャー)の基本情報
| 導入価格 | 要問い合わせ |
| 月額利用料金 | 3,000円〜 |
| サポート体制 | ・導入サポート ・電話・メールサポート |
| 向いている企業 | ・回転率を上げたい飲食店 ・省人化を目指す店舗 ・幅広い年齢層のお客さまをもつ店舗 |
CASHIER(キャッシャー)は、飲食店のニーズに応じて選べるタッチパネル式券売機を提供しています。キャッシュレス専用機・現金対応機など、3タイプを展開しています。
直感的に操作できるUI設計で、年配層でも扱いやすく、回転率向上や売上アップにつながるのが魅力です。オーダーミスや会計ミスも減らせるため、省人化と顧客満足度向上を同時に実現できます。
また、CASHIER POSと連携することでデータ入力の二度手間を防ぎ、スムーズな店舗運営を支援してくれるのもポイントです。導入時には現地でのセットアップや、操作説明を含む手厚いサポート体制が整っています。
参考:CASHIER
blayn(ブレイン)
blayn(ブレイン)の基本情報
| 導入価格 | 要問い合わせ |
| 月額利用料金 | 要問い合わせ |
| サポート体制 | 要問い合わせ |
| 向いている企業 | ・人手不足に悩む飲食店 ・無人店舗 ・公共交通機関やテーマパークなど幅広い業種 |
blayn(ブレイン)は、7,000店舗以上の導入実績をもつタッチパネル式券売機メーカーです。飲食店の人手不足解消や、省人化をサポートする機能が豊富なのが特徴です。直感的に操作できるデザインと4ヶ国語対応により、年配層からインバウンド客まで幅広く対応できます。
複数台運用にも対応しており、売上やメニュー変更を同期できるため、多店舗展開する企業にもおすすめです。さらに、メニューや待受動画の変更が簡単に行え、売上データをリアルタイムで分析・確認できます。
飲食店だけでなく、無人店舗・レジャー施設・公共交通機関など幅広い業種で導入が進んでいます。
参考:blayn
smooder(スムーダー)
smooder(スムーダー)の基本情報
| 導入価格 | 要問い合わせ |
| 月額利用料金 | 要問い合わせ |
| サポート体制 | ・導入サポート ・補助金申請サポート |
| 向いている企業 | ・ラーメン店・定食店・ファーストフードなど追加注文が多い業態 ・インバウンド需要のある店舗 |
smooder(スムーダー)は、キャッシュレス化と業務効率化を両立できるタッチパネル式セルフオーダー端末です。スマホ感覚で使えるシンプルな操作性が特徴です。
割引クーポンやオプション選択機能により、集客や客単価アップに直結する運用ができます。ラーメン店やうどん店での細かいカスタマイズ設定、アレルゲン表示・時間帯別メニュー管理など、飲食店向けの機能も充実しています。
クラウド管理では、売上確認やメニュー変更をスマホから遠隔操作でき、複数台運用も可能です。
参考:smooder
NECマグナスコミュニケーションズ
NECマグナスコミュニケーションズの基本情報
| 導入価格 | 要問い合わせ |
| 月額利用料金 | 要問い合わせ |
| サポート体制 | ・導入サポート ・24時間365日の電話サポート |
| 向いている企業 | ・ラーメン店・うどん店などの飲食店 ・観光地の土産店 ・大学・病院・公共施設の受付 |
NECマグナスコミュニケーションズが提供するタッチパネル式券売機は、23.8インチ画面を搭載しており、視認性・操作性に優れているのが特徴です。ユニバーサルデザインを採用し、誰でも直感的に操作できる設計となっています。
また、釣銭取り忘れ防止センサーや誤操作を防ぐインターフェースを備えており、現場スタッフとお客さま双方の利便性を向上させます。クラウド連携による売上データ分析や遠隔操作にも対応しているため、多店舗展開する飲食店や観光施設にもおすすめです。
タッチパネル券売機の失敗しないポイント5つ
多くの飲食店で見かけるようになったタッチパネル券売機の導入を考える方も増えています。しかし、「どのように選ぶべきか悩んでいる」という方も少なくありません。
- 価格は予算に合っているかチェック
- 設置スペースに合わせて選ぶ
- いざという時のためのサポート体制を確認する
- キャッシュレス決済や外国語対応など機能で選ぶ
- メニュー画面のデザインを変えられると店舗の雰囲気に合う
ここでは、タッチパネル券売機の失敗しないポイントを解説します。
.価格は予算に合っているかチェックする
タッチパネル券売機は、メーカーや製品ごとに価格が異なります。導入時の初期費用だけでなく、下記の費用も発生します。
- 保守契約料
- ソフトウェア更新料
- 釣銭機やレシートプリンターなどの周辺機器
そのため、単純な本体価格だけでなく、総コストで検討することが重要です。
とくに、キャッシュレス専用と現金も使用できるタイプでは初期費用が異なり、一般的に現金対応モデルのほうが高額になります。顧客層の利用方法に合わない機種を選んでしまうと、せっかく導入しても利用率が低下するリスクがある点にも注意が必要です。
短期的には大きな投資に見えても、長期的には人件費削減や注文精度の向上によってコストを回収できるケースが多いでしょう。単に「安さ」で選ぶのではなく、ROI(投資対効果)を意識した予算計画を立てることで、失敗しない導入につながります。
設置スペースに合わせて選ぶ
タッチパネル券売機を選ぶ際は、設置スペースを意識することも大切です。大きいサイズは、場所をとってしまい、従業員の業務に支障が出たり、お客さまが通りにくくなってしまったりする可能性があります。
また、導入時の搬入経路の確保も忘れてはいけません。事前に、タッチパネル券売機を運び込むための通路や入口の広さを確認し、問題なく搬入できるよう準備しておきましょう。
トラブル時に備えてサポート体制を確認する
タッチパネル券売機を導入する際は、いざという時のためのサポート体制もしっかり確認しましょう。設置したのちの保守運用や故障時・使い方などのサポート体制が整っていると、はじめてでも安心して購入できます。
導入時のレクチャーや初期設定を行っているメーカーを選ぶと、スムーズに導入できるのでおすすめです。たとえば「POS+(ポスタス)」では、365日対応の電話サポートや、専門スタッフが現地に訪問する駆けつけサポートを提供しています。はじめて導入する店舗でも、安心感があります。
導入前に、どのような支援を受けられるのか、事前に確認しましょう。
キャッシュレス決済・外国語対応などの機能を比較する
タッチパネル券売機は製品ごとに備えている機能が異なります。
現金のみ対応・現金・キャッシュレス対応・外国語対応などがあります。キャッシュレス決済があると、お客さまもスムーズな注文が可能です。
なお、キャッシュレス決済の導入にあたっては決済会社の審査が必要で、すぐに利用開始できるとは限りません。個人店では、まず現金対応のみで運用をはじめ、後からキャッシュレスを追加するケースもあります。
また、海外からの旅行客が多い店舗の場合は、外国語対応のタッチパネル券売機があると従業員の負担が軽減されます。店舗の客層や地域性を踏まえて、必要な機能を比較・検討しましょう。
メニュー画面のデザインを変更できるか確認する
タッチパネル券売機は、液晶画面を通じてお客さまが操作します。そのため、わかりやすいデザインや直感的に選べるメニュー画面に設定できるかどうかは、利用者の満足度を大きく左右します。
また、画面デザインを自由に変更できる機種であれば、店舗の雰囲気に合わせた演出が可能です。ラーメン店なら麺の写真を大きく表示したり、カフェなら期間限定メニューを目立たせたりといった工夫で、プロモーションや販売促進につなげられるでしょう。
デザインカスタマイズ性は、操作性とマーケティングの両面から導入効果を高める重要なポイントです。
タッチパネル券売機を導入するメリット
ボタン式の券売機との違いがわかるように、タッチパネル券売機のメリットを解説します。
タッチパネル券売機は、人件費の削減やお客さまのニーズに合ったメニュー表示ができたりと複数のメリットがあります。主なメリットは、以下のとおりです。
- 顧客ニーズに合わせたメニュー表示ができる
- 従業員の業務量を減らして効率化を図れる
- データの活用で売上アップにつながる
- 人件費を削減できる
- 多言語機能で外国人にも対応できる
それぞれ詳しく解説します。
また、以下の記事では、セルフレジメーカーを比較しているので、ぜひご覧ください。
関連記事:【2025年最新】セルフレジメーカー12社比較!種類・選び方を業種別に解説
従業員の業務量を減らして効率化を図れる
タッチパネル券売機では、注文から決済まで、お客さま自身で完結できます。
従業員がオーダーを伺ったり、お会計をおこなったりする必要がないので、業務の効率化が可能です。商品の提供や準備などの仕事に集中でき、店舗の回転率を上げられます。
業務の効率化やお店の回転率を上げることで、人件費を減らしつつも、売上アップが可能になります。従業員の負担が減らすことで、より売上に直結する業務に対応してもらえるでしょう。
関連記事:飲食店オペレーションの重要性とは?効率的な運営がもたらす効果
従業員の業務量を減らして効率化を図れる
タッチパネル券売機では、注文から決済まで、お客さま自身で完結できます。
従業員がオーダーを伺ったり、お会計をおこなったりする必要がないので、業務の効率化が可能です。商品の提供や準備などの仕事に集中でき、店舗の回転率を上げられます。
業務の効率化やお店の回転率を上げることで、人件費を減らしつつも、売上アップが可能になります。従業員の負担が減らすことで、より売上に直結する業務に対応してもらえるでしょう。
関連記事:飲食店オペレーションの重要性とは?効率的な運営がもたらす効果
データの活用で売上アップにつながる
タッチパネル券売機の中にはPOSレジと連携をして、データの管理ができるものもあります。データを活用すれば、売れやすい商品や時間帯を把握でき、スタッフ配置やメニューの最適化が可能です。さらに、購入履歴を基におすすめを提案し、在庫管理を効率化することで、売上アップとコスト削減につながります。
たとえば「POS+ selfregi(ポスタス セルフレジ・券売機)」のような機種では、POSレジと連携ができるので、販売状況をリアルタイムで分析可能です。データを活用できるタッチパネル券売機は、単なる注文・決済機器ではなく、経営改善のためのツールとして活躍するでしょう。
以下の記事では、POSレジやPOSデータについて詳しく解説していますので、理解を深めたい方は参考にしてください。
関連記事:
POSレジとは?種類・機能・導入メリットを解説!
POSデータとは?分析メリットと注意点・活用例を解説
人件費を削減できる
タッチパネル券売機の大きな魅力のひとつに、人件費の削減があげられます。注文から会計まで一貫してお客さまが行うため、従業員によるミスや不正を防止可能です。その結果、ホールスタッフを最小限に配置しながらも、効率的な店舗運営が可能になります。
また、タッチパネル券売機が会計業務を担うことで、スタッフは接客や調理補助などの業務に集中できるようになり、シフト管理もしやすくなるでしょう。
以下の記事では、飲食店のFLコストについて詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
関連記事:飲食店のFLコストとは?FL利率や営業利益率を解説!
多言語機能で外国人にも対応できる
タッチパネル券売機はメニュー表示の変更だけでなく、多言語対応などさまざまな機能を搭載しています。旅行客の多い地域で運営している店舗であれば、多言語機能は大きなメリットです。
多言語機能を搭載したタッチパネル券売機を導入することによって、海外からの利用客も増えるため、売上アップを図れます。また、外国語を使った接客で時間をとられてしまうことがないので、人件費削減につながるのもメリットです。
メーカーや製品ごとに対応している言語が異なるので、普段からどのようなお客さまがいらっしゃるかをチェックしつつ、対応できる言語を搭載したタッチパネル券売機を導入するのがポイントです。
タッチパネル券売機の導入の際の注意点と対策
タッチパネル券売機には人件費削減や顧客満足度向上などの多くのメリットがあります。しかし、同時に下記のような注意点もあります。
- 導入費用やランニングコストに注意する
- 故障やトラブルが起こる可能性がある
- 客層によっては操作が難しい場合がある
- メニューの変更はメーカーに依頼しなければならない場合がある
詳しく見ていきましょう。
導入費用やランニングコストに注意する
タッチパネル券売機には、導入費用とランニングコストがかかります。初期費用として機械にお金がかかるだけでなく、インターネット接続や保守・運用などの月額料金がかかります。
本体の値段だけでなく、ランニングコストも考慮しながら導入を考えなければならない点は注意が必要です。
本体価格の相場は50万円〜200万円で、さらに月額料金も発生するため、運営状況に合った製品を選ぶことが重要です。適切な製品を導入することで、費用対効果を高められるでしょう。
また、中古のタッチパネル券売機をオークションや通販サイトで購入するケースもあります。新規を購入するよりは初期費用は抑えられる一方で、修理サポートが受けられなかったり、液晶が破損していたりするリスクがあるため注意が必要です。
関連記事:セルフレジの導入費用はいくら?価格から導入コストまで徹底解説
故障やトラブルが起こる可能性がある
タッチパネル券売機は、精密な機械なので、故障のトラブルが起こり得ます。たとえば、以下のようなトラブルがあげられます。
- お金が券売機に詰まる
- 液晶の破損
- インターネットの接続の不安定
故障した場合、修理をメーカーに依頼しなければなりません。あらかじめ、故障に対してどのようなサポートをおこなっているか確認しておくと、万が一の時でも安心して依頼できるでしょう。
また、タッチパネル券売機を中古で購入した場合、メーカーに依頼しても修理を承ってもらえないことがあるため注意が必要です。新規で購入すると初期費用がかかりますが、その後のサポートも充実しているので安心して導入できます。
客層によっては操作が難しい場合がある
タッチパネル券売機は直感的な操作が可能で多くの人にとって便利ですが、デジタル機器に慣れていない方々にとっては少しハードルがあるかもしれません。
たとえば、ご高齢の方や小さなお子さまは、画面の操作や選択肢の多さに戸惑うことも少なくありません。軽いタッチでは反応しなかったり、逆に意図せず別のボタンを押してしまったりするケースもあります。また、文字サイズやアイコンが小さいと、視力に不安のある方は小さな文字には判別しにくいこともあります。
こうした課題に対応するには、お客さまに合わせてメニューサイズを大きくしたり、音声ガイダンスがついたものを導入することが有効です。お客さまの年齢層や来店客の特徴に合わせた券売機を導入することで、誰にとってもスムーズな操作体験を提供できるでしょう。
メニュー変更をメーカーに依頼しなければならない場合がある
新メニューやおすすめメニューなど、タッチパネルの表示を変更したい場合、メーカーに依頼しなければならない場合もあります。自身で変更できる製品もありますが、変更できない製品がある点に注意しましょう。
依頼する場合は、依頼フォームに問い合わせが必要になる場合もあるので、あらかじめ内容を決めておく必要があります。
まとめ
本記事では、主要なタッチパネル式券売機のメーカーを紹介しました。導入時は価格や設置スペース、サポート体制などを総合的に比較し、自店舗の運営スタイルに合った製品を選びましょう。失敗しないポイントを押さえれば、お客さまも従業員も使いやすくなるため、業務効率化や売上アップにつながります。
ぜひ、本記事を参考にして、自店舗に最適な券売機の導入を検討してください。
よくある質問
主なメリットは、レジ担当者が不要となるため人件費の大幅な削減が可能なことです。また、会計作業が自動化されることで客の回転率が向上し、売上増加につながります。さらに、売上データをデジタルで管理・分析できるため、経営判断に活用できるほか、現金の取り扱いミスや不正を防止する効果もあるでしょう。
購入やリースで導入する場合、固定資産として計上し、国税庁の規定にしたがって8年間の減価償却を行う必要があります。減価償却を行うことで、購入費用を分散して経費に計上できます。また、リース契約の場合は毎月のリース料を経費として計上可能です。
購入でもリースでも経費処理は可能ですが、処理方法とタイミングが異なるため、自社の資金計画に合わせた方法を選びましょう。
出典:国税庁/主な減価償却資産の耐用年数表