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2022.07.19
店舗管理

閉店時間・営業時間を決める方法~売上アップやコスト削減施策も紹介

経営者は自分のお店の営業時間を自由に決めることができますが、自店に最適な開店時間・閉店時間を見極めるには、少々コツが必要になります。お店の営業時間は売上の多寡にも直結しますので、ぜひ正しい方法で、論理的に決定したいものです。

本記事では、店舗の閉店時間・営業時間を定める方法を解説。売上を維持&アップさせる施策についてもあわせてて紹介していきます。

店舗の閉店時間・営業時間を決める方法

お店の閉店時間・営業時間を決めるにあたっては、まず店舗経営に影響を与える下記の2つの要因を考えることが重要になります。

  • 外的要因
  • 内的要因

店舗経営の外的要因

店舗経営に影響を与える外的要因として最大のものは「顧客の動向」です。顧客の動向とは、端的にいえば、「お店に来てくれるお客様がどこに住んでいて、何曜日の何時頃の来店が多いのか」という顧客の動線や行動傾向のことです。いくら良い商品やサービスを提供するお店であっても、お客様に来てもらえなければ店舗経営は成り立ちませんので、顧客動向を探ることは欠かせない施策になります。

駅前のお店であれば終電まで客足が見込めるなど、店舗の立地によって、顧客の行動時間帯は変化するものです。また、立地だけではなく、近隣に住まう住民の属性によっても変わってきます。

例えばファミリー層が多く住む郊外の住宅地に、高級ディナー向きのフレンチレストランがあっても、来客数は伸び悩むことになるでしょう。そのようなレストランは、夜遅くまで働く人が多いビジネス街や、子育てを終えて夜間に自由に外出できるシニア層が多い高級住宅街に出店すべきです。このように、店舗経営の外的要因は売上に直結するものですので、ぜひ頭に入れておきましょう。

こうした外的要因の調査は「商圏分析」と呼ばれます。商圏について、以下の記事もあわせてご確認ください。

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商圏とは?商圏分析の方法や決め方について徹底解説

店舗経営の内的要因

一方、店舗経営の大きな内的要因には、さまざまな運営コストが挙げられます。

店舗を経営するにあたって最も大きなコストとなるのは、スタッフに払う給与などの人件費です。人件費を減らすために閉店時間・営業時間を調整するのは当然のことであり、経営者にとっては欠かせない視点になります。

人件費のコントロールは、前述した外的要因の「顧客動向」とも密接に関わってくるものです。例えば、人が集中するターミナル駅近くの飲食店では、早朝から深夜帯まで多くの来客が見込めるため、全時間帯で一定数の接客スタッフを抱えておく必要がありますが、ランチ客をメインターゲットとした住宅街のレストランなどであれば、夜間は最少人数で大丈夫でしょう。

このように「いつがピークで」「どのような客層が多い」お店なのかを考えながら、最も効率の良いスタッフ数でシフトを組むように心がけるようにしてください。

閉店時間・営業時間は「売上」と「コスト」のバランスで決める

閉店時間・営業時間は「売上」と「コスト」のバランスで決める

店舗経営にとって「売上」と「コスト」はいずれも重要な要素であり、どちらかの視点が欠けていては、適切な運営は望めません。収入と支出のバランスが悪いと資金繰りが間に合わなくなり、それ以上経営を続けていけなくなるためです。

お店の閉店時間・営業時間を決める際には、「売上」と「コスト」両方のバランスを見るようにしてください。売上が見込める時間帯には、スタッフを集中的に増員して取りこぼしがないようにし、逆に来客が落ち着く時間帯は思い切ってスタッフ数を減らし、人件費を軽減します。

同様の考え方から、ほとんど来客が期待できない時間帯は無理にお店を開けずに、「ランチ時だけ」「深夜帯だけ」とピンポイントで営業するのも一つの手です。

営業時間と人員配備に緩急をつけることこそが、安定経営のカギとなります。自店のメインターゲットや看板メニューと、実際の来店数のデータ等を見比べて、最適な閉店時間・営業時間を検討してください。

売上を維持・アップさせる施策

店舗経営にとって重要な「売上」と「コスト」。続いては、店舗の売上を維持もしくはアップさせる施策を見ていきましょう。

  • SNSマーケティングに注力する
  • MEOに注力する
  • スタッフの接客レベルを向上させる
  • リピーター獲得施策を実施する
  • 客単価を上げる

SNSマーケティングへの注力が大切なことは言うまでもありません。いまやどの業態でもTwitterやインスタグラム等のSNSツールで情報を発信するのはプロモーションの基本となっているので、まだ取り組んでいない場合はすぐに始めましょう。

SNSと同等、またはそれ以上のマーケティング効果が期待されるのが、MEO(Map Engine Optimization=マップエンジン最適化)施策です。MEOとは、Google検索に表示されるローカル検索結果を上位化する施策のことで、「地域+業種」で検索した場合に自店が上位に表示されることで、多くの来客を見込めるようになります。

もちろん、スタッフの接客レベルを上げ、お店のファンを増やしてリピーターを獲得することも、店舗経営を成功に導く基本中の基本です。

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コストを削減する施策

一方、店舗のコスト削減に効果がある施策には、以下のようなものが考えられます。

  • 人件費の削減
  • 家賃を見直す
  • 仕入費を見直す
  • アルバイトの人材を社員登用する

まず効果的なのは、人件費の削減です。人件費を削るというとリストラなど「人を辞めさせる」ことを想像するかもしれませんが、働いてもらう時間を少し減らすだけでも大きなコストカットにつながります。

特に深夜残業代が発生する時間帯のスタッフ数は最小に抑えることが大切です。来客数とのバランスを見て適正な数の人員を配置するようにしましょう。

家賃や仕入れ費を見直すことも、もちろんコスト削減に効果があります。ただし、家賃の見直しといっても店舗を引っ越すのは容易なことではなく、移動によって常連客離れなどのデメリットもあるため慎重に行うべきです。家賃を見直す場合は、物件オーナーとの値下げ交渉が一番現実的な方法ですので、可能であればぜひ実行してみましょう。

また、アルバイト人材を社員登用することで、かえって人件費を抑えられることも考えられます。優秀なアルバイトスタッフに正社員になってもらえれば、外部から新たに人材を採用するコストや時間を削減できるからです。

外部採用は多大な労力と費用がかかる割には、採用してみたら能力が期待外れだったり、周りのスタッフと合わずすぐ辞めてしまったりといったリスクもはらみます。すでに優秀であるとお墨付きのアルバイトスタッフに、そのまま社員として活躍してもらう方が、コスト面ではお得になる場合も多いはずです。

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まとめ

適切な営業時間の設定は、小売業や飲食業、サービス業など業態を問わず、売上アップや安定経営に直結する大切な施策です。貴店に最適な営業時間を見定めるとともに、売上の向上とコスト削減の施策にも積極的に取り組んでいきましょう。

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