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2021.04.07
経営

VMDとは?店舗・ECサイトの販売戦略に活かせるコツを合わせて紹介

店舗運営の効率化にお悩みの方へ

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VMDは、販売事業を行うすべての店舗において、非常に重要な役割を担う戦略です。オフライン店舗だけでなくオンラインのECサイトでも、売上を伸ばすためにはVMDの考え方が求められます。

こちらでは、VMDの基本情報や仕事内容について解説するとともに、VMDを取り入れるうえで押さえておきたいポイントを紹介します。

VMDとは?

VMDは「Visual Merchandising(ビジュアル・マーチャンダイジング)」の頭文字を取った言葉で、マーチャンダイジング(商品化計画)をヴィジュアル(視覚)的に行う戦略を指します。言い換えると、売りたい商品をユーザーが「買いたい」と思うようにレイアウトしていくことです。

アパレル業界を考えてみるとわかりやすいでしょう。アパレル業界では、ブランドイメージに合うような店舗づくりが徹底されています。店舗全体の雰囲気でブランドイメージを主張することにより、そのブランドに魅力を感じるお客様が訪れるようになるのです。

こうしたVMDは、アパレル店以外でも、書店など販売店舗であればどこでも応用できます。

VMDは職業を指すこともある

VMDという言葉は戦略だけでなく、職業を指すこともあります。職業を指す場合は「ビジュアルマーチャンダイザー」となり、マーチャンダイジングを視覚的に行う人という意味です。

VMDの仕事内容には、シーズンごとのVMDプランを作成・運用したり、売り場や店舗全体のレイアウトを行ったりすることが挙げられます。

VMD概念の変遷

日本ビジュアルマーチャンダイジング協会によれば、VMDの概念が登場したのは、1944年のアメリカでした。ディスプレイ会社のアルバート・ブリス氏が、初めてVMDという言葉を使ったとされています。

その後1970年代に突入すると、アメリカでは市場競争の激化や優秀な販売員の不足などにより、商品提供側が主体の商品化活動だけでは顧客の購買意欲を掻き立てることができなくなりました。そうして店舗における商品プレゼンテーションの重要性が高まっていき、VMDという戦略が広がっていったのです。

日本でVMDが浸透していったのも、1970年代のことでした。そこから時代の変化とともにVMDの概念は少しずつ変化していき、現在もインターネットやスマートフォンの普及による消費者行動の変化に合わせて進化を続けています。

VMDの考え方は、オフラインの店舗だけでなく、オンラインのECサイトなどでも重要なのです。

VMDの仕事内容

VMDの仕事内容

VMDが仕事をする場にはオフラインとオンラインがあり、業務内容は販売チャネルによって異なります。

視覚に訴えるような店舗づくりと聞くと、どうしてもリアル店舗での仕事をイメージしがちです。しかし、ECサイトにおいても同様に、リアル店舗で行うようなイメージづくりやユーザーの導線設計が重要になります。

リアル店舗の場合

リアル店舗でのVMDでは、視覚に訴える店舗づくりをすることになります。そのために、以下の3つのルールを押さえることが大切です。

  • VP(ビジュアル・プレゼンテーション)

VPとは、ブランドイメージやコンセプトなどを伝えるために、視覚的に演出することです。お客様の目に留まるようにしたり、お客様を店舗に引き込んだりするため、特にショーウィンドウや入口付近のレイアウトに力を入れ、集客率アップにつなげていきます。

  • PP(ポイント・プレゼンテーション)

数ある商品の中でも特に売り出したいおすすめ商品を決め、その商品をディスプレイするのがPPです。特定の商品を引き立たせるようなディスプレイをしたり、マネキンのコーディネートを考えたりします。おすすめ商品を効果的に配置することによって、店舗を訪れたお客様の滞在時間を伸ばす効果が期待できます。

  • IP(アイテム・プレゼンテーション)

IPは、アイテムごとに商品を陳列して、見やすく、手に取りやすくする手法です。例えばTシャツ類やニット類など服の種類ごとに陳列すると、お客様がアイテムを比較しやすくなります。結果、快適にショッピングを楽しむことができ、最終的な購入につながるのです。

ECサイトの場合

オフラインのリアル店舗に留まらず、オンラインのECサイトにおいてもVMDは重要です。

  • トップページのレイアウトを最適化する

まず力を入れなければならないのは、ECサイトのトップページです。トップページのレイアウトを整えて目を引くデザインや文言を配置すれば、お客様の気を引くことができます。ECサイトのトップページは、リアル店舗のVPに該当するものです。

  • 特集ページを組む

続いて、売り出したい商品の特集ページを組みます。特定の商品を紹介する特集ページを作ってコーディネートを紹介したり、ページの最後に他の企画ページを載せたりすることにより、ECサイトの滞在時間を延ばすことが可能になるのです。特集ページは、リアル店舗のPPに該当するものです。

  • パンくずリストを最適化する

パンくずリストとは、サイトを訪れたお客様が今どこにいるか視覚的にわかるようにした誘導表示のことです。アパレル店のECサイトであれば、商品のカテゴライズによってお客様を案内できます。Tシャツやパンツなどアイテムごとにカテゴライズしておくと、お客様が商品を比較しながら買い物を楽しめるようになるでしょう。パンくずリストは、リアル店舗のIPに該当するものです。

VMD戦略のコツ

VMD戦略のコツ

VMD戦略を効果的に行うためには、いくつか押さえておきたいコツがあります。以下の5つを考えてみましょう。

  • マーケットインで考える
  • 坪効率を考慮する
  • ゴールデンラインに商品を配置する
  • ECサイトの在庫状況が分かるシステムを導入する
  • バンドル販売と組み合わせる

マーケットインで考える

マーケットインとは、顧客が求めているものを調査して、それに基づいた製品を開発し提供することです。「良いものを作れば売れる」というプロダクトアウトの考え方とは対照的に、顧客が求めているものを提供することで売上を伸ばします。

顧客のニーズを尊重し展開することで、ブランドに対する期待度や信頼度が上がることに加え、売上予測が立てやすいというメリットがあります。

坪効率を考慮する

坪効率とは、売り場の生産性を示す指標のことで、1坪(3.3平方メートル)あたりの月間売上高です。1カ月の売上高を売り場面積で割れば、坪効率を算出できます。

坪効率を高めることで、生産性を向上できます。そのためVMDを行う際は、売れる商品を売れる場所に配置するよう心がけましょう。お客様が手に取りやすく、見やすく買いやすい場所に商品を展開すると売上アップにつながり、坪効率を高められるのです。

ゴールデンラインに商品を配置する

ゴールデンラインとは、お客様が商品を最も見やすく、手に取りやすい高さのことです。ゴールデンラインに売りたい商品を陳列すれば、効果的に売上をアップさせられます。

なお、ゴールデンラインはお客様の性別や年齢によって異なります。商品のターゲットに合わせたゴールデンラインを設定し、ニーズに合致した商品を置くよう心がけてください。

ECサイトの在庫状況が分かるシステムを導入する

VMD戦略を実施するときは、店舗だけでなくECサイトの在庫状況もわかるシステムを導入すると良いでしょう。リアル店舗とECサイトなど複数店舗の情報を自動で連携できれば、それぞれの在庫状況を速やかに把握できます。結果、在庫更新の手間を減らし、販売機会の損失リスクも避けられるのです。

リアル店舗とECサイトなど複数の店舗のデータを一元管理するには、POSレジの導入が欠かせません。

「POS+ assist」には、データドリブンな店舗運営をバックアップする精緻な分析機能が搭載されています。データに基づいたVMD戦略を取り入れるべく、ぜひPOS+ assistの導入をご検討ください。

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バンドル販売と組み合わせる

VMDで視覚的にわかりやすい店舗づくりをしたら、バンドル販売と組み合わせることでさらなる売上アップ効果が期待できます。

バンドル販売とは、利益率の高い商品と低い商品を組み合わせて販売し、効率的に売上アップにつなげる手法です。売りたい商品をわかりやすく陳列し、さらに他の商品と一緒に購入すれば割引になるなど売り方を工夫することで、お客様に買ってもらいやすくなるのです。

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バンドル販売とは?効果や注意点、考え方について解説

まとめ

VMDは時代に合わせて変化していく販売戦略で、現在はオンラインのECサイトでも重要な考え方となっています。VMD戦略を取り入れて効果的に売上アップにつなげるために、ポイントを押さえながら正しくVMDを実施して、店舗づくりやECサイト設計に注力してみましょう。

リアル店舗とECサイトなど、複数店舗のデータを一元管理し戦略を構築する場合には、ぜひPOSレジの導入および各種分析機能のご活用もご検討ください。

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